2026年6月28日、世界的なエボラ出血熱の感染拡大を受け、東南アジア諸国連合(ASEAN)各国は主要空港や港湾で前例のない規模の水際対策を展開している。シンガポールの有力紙ストレーツ・タイムズによれば、同国保健省はチャンギ国際空港やセレター空港に加え、シンガポール港の全旅客・貨物ターミナルで、過去21日以内に流行地域滞在歴を持つ渡航者を対象とした厳格なスクリーニングを即日導入した。
高性能サーモグラフィーによる検温を徹底し、電子健康申告システム「SGアライバルカード」への正確な行動履歴入力を義務化、虚偽申告には厳罰を科す方針である。さらに国立感染症センター(NCID)の特別隔離病棟を即応体制に移行し、疑い患者を空港から陰圧救急車で直送する搬送ルートを確立した。

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 フィリピンの英字紙デイリー・インクワイアラーは、マニラのニノイ・アキノ国際空港、セブ・マクタン国際空港、ダバオのフランシスコ・バンゴイ国際空港における全検疫ゲートで警戒レベルが最高段階に引き上げられたと報じた。検疫局はフィリピン航空、セブ・パシフィック航空、エアアジアなど主要航空会社と連携し、機内で体調不良者が発生した際の乗務員対応マニュアルを改訂・共有している。同紙によれば、発熱症状を示す渡航者を即座に隔離するため、各空港に陰圧室を備えた特設隔離ブースを再稼働させた。さらに海路流入阻止のため、マニラ港やダバオ港など主要港湾に到着する外国籍船舶に洋上検疫を義務付け、検疫官が乗船して乗員・乗客の健康状態と航海日誌を厳密に照合する徹底措置を講じている。

 タイの英字紙バンコク・ポストは、保健省がスワンナプーム国際空港、ドンムアン国際空港、プーケット国際空港、さらにチョンブリ県レムチャバン港に専用スクリーニングラインを設置したと伝えた。入国審査前に医療スタッフを常駐させ、目視観察と詳細問診を強化。バムラスナラドゥーン感染症研究所など指定医療機関を中心に、疑い患者発生時の搬送ルート確保や高度防護服など防疫資材の備蓄状況を緊急点検するよう全国病院に通達した。

 マレーシア国営通信ベルナマによれば、政府はクアラルンプール国際空港第1・第2ターミナルの検疫体制を大幅拡充。赤外線サーモグラフィーを増設し、ジョホールバル陸路検問所や主要港湾でも監視体制を最高水準に引き上げた。保健省は周辺国と感染症データをリアルタイム共有する独自ネットワークを構築し、疑い例の移動経路を迅速把握することで域内流入阻止を図っている。


 インドネシアの英字紙ジャカルタ・ポストは、スカルノ・ハッタ国際空港、バリ島ングラ・ライ国際空港、バタム島港湾に高性能赤外線熱カメラを多数増設したと報じた。保健当局は国際航路を運航する全船舶に入港48時間前までの「海上健康申告書」提出を義務付け、不備や不審点がある場合は例外なく入港拒否する強硬姿勢を示している。

 ベトナム国営英字紙ベトナム・ニュースは、ノイバイ国際空港、タンソンニャット国際空港、ハイフォン港で入国管理体制を刷新したと伝えた。保健省は流行地域からの渡航者に対し、入国後21日間のスマートフォン位置情報を活用した健康追跡システムを導入。地域保健当局が毎日電話や専用アプリで報告を義務付け、連絡途絶時は速やかに所在確認に動く体制を敷いた。各国メディアは一様に、SARSや過去のエボラ流行の教訓を踏まえ、初期段階での妥協なき水際対策と域内情報連携こそが観光業や経済活動への壊滅的打撃を防ぐ唯一の鍵であると強調している。
【編集:af】
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