シンガポール政府の内部安全局(ISD)は2026年7月27日、過激思想に影響され国内でのテロ攻撃を計画していた10代の少年3人を、裁判なしで拘留できる「内部安全法(ISA)」に基づき拘留したと発表した。Channel NewsAsiaによれば、その中には14歳の男子中学生が含まれており、自身の通う学校で教師や同級生を狙った無差別襲撃を企てていた。
ISA制定以来、拘留処分を受けた人物としては過去最年少で、社会に大きな衝撃を与えている。

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 The Straits Timesの報道によると、少年は12歳の頃からオンラインゲームやSNSを通じて暴力的コンテンツに触れ、イスラム過激派組織「ISIS」の処刑映像や米国コロンバイン高校銃乱射事件の動画を日常的に閲覧していた。学校でのいじめや学業のストレスを背景に、過去の銃乱射犯やテロ組織を「社会への復讐を果たした英雄」として崇拝するようになり、2025年末には校内襲撃計画を立案。非イスラム教徒の教師や生徒を標的に、包丁やペンナイフで刺殺を試みる構想を練り、SNSで犯行声明を拡散した上で自ら命を絶つ覚悟まで示していた。しかし、計画実行の約1か月前に学校関係者が異変を察知し、当局への通報によって未然に防がれた。

 Internal Security Departmentの説明では、この事例は「複合的過激主義(CoVE)」と呼ばれる新たな形態を示している。イスラム過激派の思想、極右やネオナチの象徴、個人的な復讐心が複雑に混ざり合い、従来の単一的な過激化とは異なる危険な様相を呈している。SNSの自動推奨アルゴリズムやオンラインコミュニティが過激コンテンツへの接触を容易にし、少年の過激化を加速させたと指摘している。

 The Straits Timesは、多民族・多宗教が共生するシンガポール社会において、宗教や民族間の対立を煽る過激主義の浸透は国家の根幹を揺るがす重大な脅威だと論じる。内部安全局によれば、過去10年間にISAで処分された青少年23人のうち半数以上が国内攻撃を企図していた。拘留後は専門家によるカウンセリングや心理支援、学業継続の体制が整えられており、単なる処罰ではなく再教育を重視している。

 Channel NewsAsia / The Straits Timesは、家庭や教育現場が微細な異変をいかに早く察知し、警察や専門機関と連携できるかが、テロ未然防止の最大の鍵になると強調している。
今回の事件は、青少年の過激化がいかに早期に進行し得るかを示す警鐘であり、社会全体に監視と支援の重要性を突きつけている。
【編集:af】
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