朝起きてすぐやお出かけ前に、1日何度も「マウスウォッシュ(洗口液)」を使っていませんか? お口の中がスッキリして気持ちいいですし、エチケットとしても欠かせないですよね。しかし、その良かれと思っている習慣が「血管や腸の老化」に影響を与えているかもしれません。


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もちろん、歯科医院で治療目的としてマウスウォッシュを処方・指示されている場合は、先生の指導に従うことが大切です。ここでお伝えしたいのは、自己判断での「過剰な常用」が招く意外なリスクについてです。

今回は、マウスウォッシュの意外な副作用と、正しいお口のケア方法について解説します。科学的根拠をもとに「腸内細菌への悪影響」に関してもお伝えするので、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてくださいね!

マウスウォッシュで健康な体が遠ざかる?!

マウスウォッシュでお口をスッキリさせるのは良いことのように思えますが、実は「殺菌」のしすぎには注意が必要です。

というのも、口の中には私たちの健康に欠かせない「良い働きをする細菌」もすんでいるから。特に注目したいのが「硝酸塩還元菌」という細菌です! 漢字ばかり並びますが、ぜひなんとなくでも良いので覚えておいてください。

この細菌は、たとえるならお口の中の平和を守り、私たちの体に良い成分も届けてくれるパトロール隊のような存在。しかしマウスウォッシュを使いすぎることで、この大切な細菌まで一緒に退治してしまうのです……。

血管と腸を守る「一酸化窒素(NO)」とは?

では、具体的にその硝酸塩還元菌(口の中の細菌)が何をしてくれているのか? それが「一酸化窒素(NO)」と呼ばれる物質の生成です。

一酸化窒素は、血管を広げて血流を良くしたり、血糖値を整えたり、炎症を抑えたりする、まさに健康とダイエットにおいて重要な物質。ネットやテレビでも見聞きしたことがあるかもしれません。

お口にいる硝酸塩還元菌が、食べ物のとある成分を分解して、この一酸化窒素の元となる亜硝酸塩を作ってくれています。

そして、それが唾液と一緒に飲み込まれることで、全身を巡って血管や腸などの組織にまで届き、一酸化窒素として働いてくれるのです!

洗口液の使いすぎによる具体的な悪影響

ここでマウスウォッシュの話に戻りましょう。実は2025年に発表された研究において、1日に2回以上市販のマウスウォッシュを使うと、この一酸化窒素の元となる物質(亜硝酸塩)が有意な減少との関連が報告されています(*)。※本研究は横断研究(関連性の調査)であり、因果関係を証明するものではありません。


血流を良くしたり炎症を抑えたりする成分が減ってしまうと、代謝が低下したり、血管の機能が落ちて高血圧や糖尿病といった病気のリスクが高まる可能性があるのです。

1日2回はNG?「マウスウォッシュの使いすぎ」で痩せにくい体に。殺菌に頼らない“正しいケア”は
鏡で口の中をチェックする女性
まさに、良かれと思っていた習慣が、痩せにくい体や老化の原因になっているかもしれません。

筆者は、以前まで1日2回以上マウスウォッシュを使っていました。毎回の歯磨き後に使っていた時期は、1日3回使用していた時もあります……。でも今では使用を控えています。

お口の殺菌が「腸内細菌」にも悪影響を与える理由

さらに見逃せないのが、腸内細菌への影響です。よく考えてみると当たり前のことなのですが、口と腸は一本の管(道)で繋がっていますよね。この関係を、口腔-腸連関(oral-gut axis)と呼んだりもします。

抗菌作用のあるマウスウォッシュで口の中の良い細菌を根こそぎ退治してしまうと、この口腔-腸連関が乱れ、腸へ送られるはずだった一酸化窒素などの「良い成分」が十分に届かなくなってしまうのです。

さらに、一酸化窒素は炎症を抑える働きがあるため、これが減ることで血管の炎症やダメージを防ぐバリア機能まで弱まってしまいます。

口の中の細菌バランスが崩れることは、腸内や全身の健康に影響を与える可能性があると考えられています。

血管と腸を老けさせない! お口のケア3つのポイント

ここまでお伝えしてきましたが、マウスウォッシュ自体が危険なものというわけではありません。大切なのは「使い方」なので、以下の3つのポイントを意識してみましょう。

① マウスウォッシュの「使いすぎ」をやめる

1日に何度も使うのは控えましょう。
頻繁に使用すると、上述の通り悪影響があるかもしれません。どうしても使いたい時だけにするなど、回数を減らすのがおすすめです。

② 硝酸塩を含む野菜をよく噛んで食べる

1日2回はNG?「マウスウォッシュの使いすぎ」で痩せにくい体に。殺菌に頼らない“正しいケア”は
ほうれん草を食べる女性
ほうれん草や大根などの野菜には、硝酸塩という成分が豊富です。これをよく噛んで食べることで、お口の良い菌のエサになり、一酸化窒素の産生促進につながるとされています。

③ 他のケア方法とバランスよく組み合わせる

強い殺菌成分に頼るよりも、こまめな歯磨きや水でのうがいなど、基本的なケアをしっかり行う方が大切です!

お口の菌とも仲良くして、楽しく腸活ダイエット

今回は、マウスウォッシュの使いすぎによる副作用と、お口と腸の関係についてお伝えしました。

気にしすぎるのもストレスになってしまうので、たまに使うくらいなら影響は少ないですし、できる範囲で上手に取り入れていきましょう!

出典(*) Kai Guo 「Association of over-the-counter mouthwash use with markers of nitric oxide metabolism, inflammation, and endothelial function-a cross-sectional study」 (2025)

【免責事項】本記事は一般的な健康情報の提供を目的としており、医療上のアドバイスではありません。個別の症状や治療については、必ず医師または歯科医師にご相談ください。

【監修者コメント】口腔内の常在菌は、腸内や全身の健康と密接に関わっています。マウスウォッシュの過剰使用は口内細菌叢のバランスを乱す可能性があるため、使用回数を控え、丁寧な歯磨きを基本とした口腔ケアを心がけましょう。

【監修:柏木宏幸 医師】
池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック東京豊島院 院長。消化器病・内視鏡専門医。「便通マネージメントドクター」の資格を持ち、大腸や便通改善を専門とし、特に女性の腸の悩みに向き合う。
YouTubeでの分かりやすい医療発信や、Webメディアの記事監修実績も多数。

<文/腸活の研究家ざっきー 監修/柏木宏幸 医師>

【腸活の研究家ざっきー】
腸活の研究家。「健康と体作りを後回しにしない」をモットーに、フォロワー11万人のInstagramでは、論文を元にした腸活情報や腸が整うレシピを発信中。Instagram:@zakii312、Twitter:@chokatu_zakii
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