2023~24年に行った初の47都道府県ツアーに続く、2周目の“唄の旅”は、全67公演、約14万5000人を動員。チェッカーズ、F-BLOOD、ソロの代表曲を織り交ぜた1年以上にわたる全国ツアーが、この日幕を閉じた。
開演と同時に照明が落ちると、客席には観客が身に着けた発光アクセサリーの光が一斉に広がり、幻想的な空間に包まれた。ドラムが鳴り響く中、黒スーツに黒ハットを被った藤井が颯爽と登場。オープニングはソロ曲「女神(エロス)」、続いてチェッカーズ「Room」、F-BLOOD「孤独のブラックダイヤモンド」と、キャリアを象徴する3曲を立て続けに披露。冒頭から会場の熱気は一気に高まった。
MCでは、「今日で最終日です。長かったですね。でも、うれしいというより寂しい気持ちの方が大きい」と率直な胸の内を明かした。さらに、「67公演、このメンバーで回ってきました。もう親戚みたいな関係ですね」と笑わせながら、「ほとんどセットリストを知っている人ばかりだけど、それがうれしい」と、長年支え続けるファンへの思いも語った。
「1年以上で67本、1550曲くらい歌いました。
中盤は「白い雲のように」「TRUE LOVE」「素直にI'm Sorry」といったバラードで観客を魅了。夜の闇から浮かび上がるように始まった「Another Orion」では、涙を拭う観客の姿も見られた。
客席からは「フミヤ!」の大歓声に加え、「誕生日おめでとう!」の声も飛んだ。前日の7月11日に64歳の誕生日を迎えた藤井は、「いつまで歌い続けるのかなと思うけど、まだ夢の途中」と笑顔。「『TRUE LOVE』や『Another Orion』は死ぬまで歌わなきゃいけない。ヒット曲の宿命です」と冗談交じりに語りながらも、「ヒット曲があることは本当にありがたい」としみじみ語る場面もあった。
終盤に差し掛かると、「最後は8ビートで盛り上がろうぜ!」と、「ギザギザハートの子守唄」を皮切りに、「ジュリアに傷心」などチェッカーズ時代のロックンロールナンバーを立て続けに披露。会場は手拍子や掛け声、一体感のある振り付けで熱気に包まれ、観客総立ちのまま本編を締めくくった。最後は大量の金銀テープが客席に放たれた。
アンコールでは、チェッカーズ時代の「Song for U.S.A.」から、最終日恒例の乾杯も行われ、「みんなが生きているうちはまだ歌ってるから、何度でも会いに来てください」とファンに呼びかけた。
ラストは2022年のアルバム『水と空色』収録曲「未完成タワー」を歌い上げ、「また一緒に遊ぼうぜ!」というおなじみの言葉でファンと再会を誓った。この日は、全24曲を披露し、新旧織り交ぜた緩急のあるセットリストと圧倒的な歌唱力、円熟味を増したパフォーマンスで約5000人の観客を魅了した。
公演後には、10月に大阪城ホールと日本武道館で開催される360度全方向からのアリーナライブ「藤井フミヤ ARENA LIVE 2026 360°」への意気込みも語り、「2周完走した全国ツアーを合体させた集大成のような、ヒットソングをふんだんに織り交ぜたライブになる」とコメント。「360度ステージは倍くらい疲れるので、引き続き真面目に生きます」と笑いを誘い、新たなステージへ意欲を見せていた。


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