脳科学者の黒川伊保子先生が、脳の成長ステージに合わせた「親子の関わり方」について教えます。
■0~2歳 脳細胞の数は人生最多!
 ヒトの脳細胞の数は、産声を上げた瞬間が人生最多といわれています。
周りにいる人の表情や所作に自らの神経系を連動させるミラーニューロン(鏡の脳細胞)の機能も人生最高レベル。つまり、「感じる力」が人生最大なんです。赤ちゃんにとっては、風が吹いてカーテンがなびいただけでもミラクル。そのうえ、カーテンの動きには、この星がどういう環境なのかを知らせてくれる物理情報、この星の美しさを教えてくれる感性情報も満載です。大人が当たり前だと思っている事象から、赤ちゃんの脳はたくさんのことを学んでいます。
 この時期は赤ちゃんの感じたいまま、遊びたいままに過ごさせることが最高の育脳になります。脳が自ら気づくことも大事なので、この時期、大人が意図的に関わる英才教育は、あまり意味がなく、妨げになることも。
 なお、ミラーニューロン最大期には、抱いてくれる人の表情や感情に脳神経信号が連動するため、母親の情緒が安定していることが、子どもの脳が安定して動く秘訣。となると、家族が母親を支えることこそが、この時期最高の英才教育と言っても過言ではありません。
※本稿は、『プレジデントFamily2026春号』の一部を再編集したものです。

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黒川 伊保子(くろかわ・いほこ)

脳科学・AI研究者

1959年、長野県生まれ。人工知能研究者、脳科学コメンテイター、感性アナリスト、随筆家。
奈良女子大学理学部物理学科卒業。コンピュータメーカーでAI(人工知能)開発に携わり、脳とことばの研究を始める。1991年に全国の原子力発電所で稼働した、“世界初”と言われた日本語対話型コンピュータを開発。また、AI分析の手法を用いて、世界初の語感分析法である「サブリミナル・インプレッション導出法」を開発し、マーケティングの世界に新境地を開拓した感性分析の第一人者。近著に『共感障害』(新潮社)、『人間のトリセツ~人工知能への手紙』(ちくま新書)、『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』(講談社)など多数。

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(脳科学・AI研究者 黒川 伊保子 大西洋平=構成 榊 智朗=撮影)
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