2026年6月、seeDNAの遺伝子検査「DNAスコア」にがん細胞の増殖スピードに関する遺伝的傾向がわかる項目を追加しました。

 「放射線は危険」「放射線を浴びるとガンになる」。
そんなイメージを持つ人は少なくありません。実際、広島・長崎の被爆者やチェルノブイリ原発事故などの研究から、高線量の放射線はDNAを傷つけ、発がんリスクを高めることが科学的に確認されています。しかし、その一方で、現在では世界中で毎年数百万人のがん患者が「放射線治療」を受けています。一見すると矛盾しているように思えますが、この治療は細胞の性質を巧みに利用した現代医学の代表的な治療法なのです。
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放射線治療

 放射線が人体に与える影響の中心は、細胞の設計図であるDNAへのダメージです。DNAが切断されたり傷ついたりすると、修復がうまくいかなかった場合には突然変異が起こり、それが積み重なることで将来的にがんが発生することがあります。環境省や国立がん研究センターも、放射線によるDNA損傷が発がんの原因となることを解説しています。

 では、なぜ同じ放射線ががん治療に利用できるのでしょうか。その答えは、「正常細胞とがん細胞ではDNAを修復する能力が異なる」という点にあります。正常な細胞は、放射線で傷ついてもDNA修復機構が比較的しっかり働くため、時間をかけて回復できます。一方、がん細胞は非常に速いスピードで増殖を繰り返しているため、DNA修復機能が十分に働かず、傷が蓄積しやすいという特徴があります。そのため、繰り返し放射線を照射すると、正常細胞は回復できても、がん細胞は修復が追いつかず死滅してしまうのです。
これが放射線治療の基本原理です。
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正常細胞とガン細胞

 もちろん、放射線は正常な組織にも影響を及ぼします。そのため、昔の放射線治療では皮膚や周囲の臓器への副作用が課題でした。しかし近年はCTやMRIなどの画像診断技術の進歩に加え、治療計画コンピューターや照射装置が飛躍的に進化しました。代表的な治療法であるIMRT(強度変調放射線治療)は、多方向から異なる強さの放射線を照射し、腫瘍の形に合わせて線量を細かく調整できます。その結果、正常組織への被ばくをできるだけ抑えながら、がん病変へ高い線量を集中させることが可能になりました。

 現在、日本では放射線治療は手術、抗がん剤治療と並ぶ「がん三大治療」の一つとして位置づけられています。早期がんだけでなく、進行がんや転移がんの症状緩和にも広く活用され、多くの患者さんの生活の質(QOL)向上に貢献しています。また、近年では粒子線治療や定位放射線治療など、さらに高精度な治療法も普及しつつあります。

 一方で、「放射線治療なら副作用が全くない」というわけではありません。照射部位によって皮膚炎、口内炎、疲労感などが現れることがあります。しかし、多くは治療終了後に改善し、適切な治療計画によってリスクは大きく低減されています。
治療を受ける際には、主治医から期待できる効果と副作用について十分な説明を受けることが重要です。
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主治医からの説明

 さらに近年では、DNAに関する研究も急速に進んでいます。BRCA1やBRCA2などの遺伝子変異を持つ人では特定のがんのリスクが高くなることが知られ、遺伝学的情報を活用した予防や治療の個別化も進んでいます。ただし、遺伝的リスクは「将来必ずがんになる」という意味ではなく、生活習慣や環境要因も発症に大きく関与するため、結果は専門家の説明とともに正しく理解することが大切です。

 seeDNA遺伝医療研究所では、2026年6月、がん細胞の増殖スピードに関する遺伝的傾向が分かる項目を新しく追加しました。次世代DNA配列解析装置による遺伝子情報から、ご自身のDNAに刻まれている健康のリスクに対する遺伝的な傾向が調べられるようになりました。

詳しくは下記の動画をご参照ください。
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seeDNA遺伝医療研究所
遺伝子検査・DNA鑑定の専門機関。 自社ラボでの一貫検査体制を持ち、健康リスク・体質・才能。祖先のルーツ・出生前DNA鑑定から法的なDNA鑑定まで幅広いニーズに対応。

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