タレスは、企業・組織の量子対応を支援する次世代ハードウェアセキュリティモジュール(HSM)「Luna 8」を、本日2026年8月27日(木)に発表しました。業界をリードする性能、拡張性、処理速度を備えた「Luna 8」は、暗号鍵の安全な保管、保護、管理を実現します。
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「2026年版データ脅威レポート:量子技術とAIの動向」は、S&P Global の 451 Researchが日本を含む20カ国、3,100人以上の回答者を対象に実施した調査に基づいています。本レポートでは、AIと量子コンピューティングが企業のセキュリティ、データ保護、組織のレジリエンスに与える影響を分析しています。詳細はタレスのウェブサイトをご覧ください。
https://cpl.thalesgroup.com/ja/quantum-ai-data-threat-report
「Luna 8」の製品詳細については、下記ウェブサイトをご覧ください。
https://cpl.thalesgroup.com/ja/encryption/hardware-security-modules/network-hsms
「Luna 8」のプロダクトブリーフはこちらをご覧ください。
https://cpl.thalesgroup.com/ja/resources/data-security/luna-8-network-hsm-product-brief
主なハイライト
- ハードウェアセキュリティモジュール(HSM)「Luna(ルナ)」シリーズの新製品 「Luna 8」は、高性能かつ拡張性の高い耐量子セキュリティを提供し、さまざまな脅威から重要なデータやアプリケーションを保護
- 「Luna 8」はタレス独自設計の暗号プロセッサを搭載。これにより、卓越した処理性能、強固な保護、新たなセキュリティニーズに柔軟に対応できる拡張性を実現。PQC(ポスト量子暗号)を含む新たなセキュリティニーズにも対応
- 「2026年版データ脅威レポート:量子技術とAIの動向」によると、組織の98%が量子技術とAIが相互に与える影響を考慮していることが明らかに。
最新調査「2026年版データ脅威レポート:量子技術とAIの動向」を発表――AI分野をリードする企業ほど量子対応でも先行
S&P Globalの451 Researchが実施した「2026年版データ脅威レポート:量子技術とAIの動向」では、61%の組織がHNDL攻撃(Harvest Now, Decrypt Later:今収集し、後で解読)を量子セキュリティ上の最大の懸念事項に挙げています。また、59%の組織が量子安全性の実現に向けた最重要の取り組みとして、PQC(ポスト量子暗号)アルゴリズムの試作・評価を挙げています。これらの結果は、量子対応が企業にとって将来の技術課題ではなく、現在の事業課題になっていることを示しています。
本調査では、AIセキュリティをリードする企業が、量子対応においても大きく先行していることが明らかになりました。AI分野をリードする組織は、量子関連プロジェクトを積極的に検討している割合が33%に達し、同業他社(22%)を上回りました。また、量子対応をリードする組織の89%がAI特化型セキュリティに投資し、同業他社(80%)を上回りました。調査結果は、これらの組織がより強固なデータ、ガバナンス、暗号基盤を構築しているからこそ成果を上げていることを示しています。
AIが企業全体により深く浸透するにつれ、攻撃の加速と信頼できる暗号基盤への依存の高まりを通じて、量子対応の緊急性が一層高まっています。調査対象全体の98%が、量子コンピューティングとAIの両技術が相互に与える影響を考慮していると回答しました。また、量子コンピューティングにおいて機械学習能力を強化し(57%)、複雑なシステムのシミュレーションを改善する(54%)可能性があるとも考えています。組織がAI主導の変革と量子技術の台頭の双方に対応する中で、信頼性、レジリエンス、セキュリティは、単なるコンプライアンス要件ではなく、競争優位を左右する差別化要素になりつつあります。
量子コンピューティングの実用化時期について確かな見通しが得られるまで待つのではなく、組織は現時点で実施可能な対策に注力しています。
量子コンピューティングをすでに検討している組織は、主要な取り組みにおいても先行しています。例えば、公開鍵基盤(Public Key Infrastructure)のモダナイゼーションについて、「予定より進んでいる」と回答した割合は22%に達したのに対し、遅れを取っている組織では14%にとどまりました。同様の差は、証明書ライフサイクル管理、エンタープライズ鍵管理、コード署名においても確認されています。こうした取り組みに加え、暗号の多様化や多層防御を強化することが、AI主導の変革と量子時代の双方を乗り越えるために必要なレジリエンスの構築に寄与します。
AI・量子時代のセキュリティ課題に対応する、次世代ハードウェアセキュリティモジュール 「Luna 8」
こうした量子対応の準備を実際の導入につなげるために、「Luna 8」は、PQCへの移行に向けて、暗号鍵の安全な保管、保護、管理を支える、業界をリードする性能、拡張性、処理速度を提供します。
量子コンピューティングの進展、AIワークロードの拡大、さらには規制要件の高度化により、組織はこれまで以上に高度なセキュリティ対応を求められています。こうした課題に対応するため、「Luna 8」は、クラウドサービスや決済、ID管理、重要なデジタル業務などにおいて、機密データ、アプリケーション、デジタルアイデンティティを保護するために必要な性能、セキュリティ、クリプトアジリティ(暗号の俊敏性)を提供します。長年にわたるタレスの暗号技術の知見を基盤に、信頼性の高いセキュリティと、PQCを含む新たな技術への対応を両立します。
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タレスDISジャパン株式会社 サイバーセキュリティプロダクト事業本部長 兼子 晃は次のように述べています。
「今回の『2026年版データ脅威レポート:量子技術とAIの動向』で最も注目すべき点は、AI活用をリードしている企業ほど、PQC(ポスト量子暗号)への準備も着実に進めているという事実です。先進企業は、AIと量子コンピューティングを別々の技術課題として捉えるのではなく、データの可視性、ガバナンス、暗号基盤という共通基盤への投資を競争力の源泉と位置付けています。
量子コンピューティングの実用化時期についてはさまざまな見方があります。一方で、現在暗号化されている機密データを収集・保存し、将来解読を試みるHNDL攻撃は、すでに現実的なリスクとして認識されています。市場はもはや「量子コンピュータがいつ実現するか」を議論する段階ではなく、「その日に備えて今何を準備するか」を問う段階へ移行しています。
AIの世界でも、Mythosが示したように攻撃環境が変化してから対策を始めるのでは十分とは言えません。PQCも同様であり、量子コンピュータが実用化されてから移行を開始するのでは遅く、暗号基盤の刷新には数年単位の計画と実行が必要です。企業がまず取り組むべきことは、自社で利用されている暗号資産を棚卸しし、重要データがどこに存在するのかを把握することです。しかし、暗号の棚卸し(クリプト・インベントリ)や依存関係の分析には時間を要します。だからこそ、その完了を待つのではなく、重要データの暗号化や鍵管理の強化といった対策を今日から実践することが重要です。
ポスト量子暗号への移行は、単なる新しい暗号方式への置き換えではありません。これから構築するシステムやデータ保護基盤を、次の10年にわたって安全かつ継続的に運用するための戦略的な取り組みです。その実現に向けては、暗号技術の依存関係を把握し、将来のアルゴリズム変更にも柔軟に対応できるクリプトアジリティ(暗号の俊敏性)を確立していく必要があります。
私たちは、PQCを『いつか行う移行プロジェクト』として捉えるべきではないと考えています。
量子コンピューティングが既存の暗号技術にもたらすリスクは、これまでにない規模です。企業はクリプトアジリティを通じて、耐量子時代への備えを進める必要があります。今回発売する新製品 『Luna 8』は、当社独自設計の暗号プロセッサにより、現行および耐量子アルゴリズムの双方に高い性能で対応するとともに、お客様によるセキュリティのコントロールを支援します」
また、タレスの顧客であるHKVAX(香港)の最高情報責任者(CIO)Jack Zhou氏は次のように述べています。「タレスの新しい耐量子HSMにより、複数のセキュア環境をサポートしながら、運用の簡素化とインフラの効率化を実現できます。多様なユースケース、アプリケーション、ビジネスニーズに柔軟に対応できるため、ハードウェア投資の最大化が可能です。安定したパフォーマンスと高い可用性により、ITおよびセキュリティチームは安心して効率的な運用を行い、継続的なサービス提供を実現できます」
さらに、ABI Research リサーチ部門 バイスプレジデントのMichela Menting氏は次のように述べています。「暗号基盤の近代化を進める企業にとって、統合性、自動化、拡張性はますます重要な要素となっています。Luna 8は、耐量子暗号への対応とともに、変化し続けるセキュリティ要件に柔軟に適応するための機能を兼ね備えています」
「Luna 8」の主な特長:
- 量子対応(Quantum readiness):PKI、証明書管理、認証、電子署名、IDなど、企業の重要なサービスを支える暗号鍵を保護するとともに、既存の投資を活かしながら、PQCへシームレスに移行できる環境を提供
- 高性能(Performance):大幅に高速化された暗号処理により、高負荷アプリケーションにも対応
- 拡張性(Scalability):エンタープライズからハイパースケール環境まで柔軟に対応し、増大する暗号処理ニーズを支援
- 将来性(Future-proof):アップグレード可能なアーキテクチャにより、新たなアルゴリズムや標準への対応を容易にし、長期的なセキュリティを確保
- 移行性(Portability):既存環境との互換性を維持し、アプリケーション変更なしでスムーズな移行が可能
- 柔軟性(Flexibility):多様な暗号アプリケーションに対応する統合型ハードウェアアプライアンスとして提供。
本製品は、新たなタレスHSMプラットフォーム上で提供される初の次世代HSMです。ネットワーク接続型として提供し、耐量子性と耐タンパ性を備えたセキュリティと、拡張性に優れたパフォーマンスを実現します。また、最高レベルのセキュリティ保証要件を満たすよう設計されており、米国国立標準技術研究所(NIST)が定義するセキュリティ基準であるFIPS 140-3レベル3や、EUのセキュリティ評価基準であるEU Common Criteriaなど、世界で最も厳格なセキュリティ基準への適合に向けた独立機関による評価が進められています。 企業プレスリリース詳細へ : https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000034.000106675.htmlPR TIMESトップへ : https://prtimes.jp