Song合同会社は、全国の20~40代の既婚者・離婚経験者300人を対象に、「夫婦間における資産把握」に関するインターネット調査を実施しました。

家計を共有している夫婦でも、相手名義の預金や投資まで把握しているとは限りません。
今回の調査では、配偶者の預貯金額を「正確に把握している」と答えた人は21.7%にとどまり、「ほとんど知らない」「全く知らない」を合わせると41.0%。およそ5人に2人が、配偶者の預貯金額を十分に把握していない結果となりました。

さらに、夫婦双方がお互いの全金融資産を把握していると回答した人は16.3%。つまり、6組に5組程度では、夫婦のどちらか、あるいは双方に「相手が把握していない金融資産」が存在する可能性があります。

背景にあるのは、単に「夫婦がお金について話していない」という問題だけではありません。ネット銀行、ネット証券、NISA、暗号資産、電子マネー、ポイントなど、紙の通帳を確認するだけでは見えにくい資産が日常生活に入り込んでいます。

本調査では、「離婚」の2文字が頭に浮かんだことで初めて配偶者の資産状況を確認した人の実態についても調査しました。

調査概要

  • 項目:内容
  • 発信主体:Song合同会社
  • 調査テーマ:夫婦間における預貯金・投資・保険・デジタル資産等の把握状況
  • 調査対象:20~40代全国の既婚者・離婚経験者
  • 有効回答数:300人
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査期間:2026年8月1日~8月7日

配偶者の預金残高を「正確に知らない」夫婦はどれくらい?

「配偶者の全財産、言えますか?」離婚で初めて気づく“見えない夫婦財産”調査


まず、配偶者の預貯金額をどの程度把握しているかを尋ねました。

  • 配偶者の預貯金額の把握状況:割合
  • 正確に把握している:21.7%
  • だいたい把握している:37.3%
  • ほとんど知らない:27.0%
  • 全く知らない:14.0%
「正確に把握している」は21.7%、およそ5人に1人でした。

一方、「ほとんど知らない」27.0%と「全く知らない」14.0%を合わせると41.0%。家計をともにする夫婦であっても、約5人に2人は配偶者の預金残高を十分に把握していません。

さらに、資産の種類ごとに確認すると、「見える資産」と「見えにくい資産」の差が浮かび上がりました。

  • 配偶者の資産・金融情報:把握している割合
  • 利用している銀行をすべて把握:45.3%
  • 証券口座の存在を把握:39.7%
  • NISA・株式・投資信託の保有額を把握:28.3%
  • 保険の解約返戻金等を把握:19.7%
  • 暗号資産の保有状況を把握:14.3%
  • 電子マネー・ポイント等の残高まで把握:11.7%
銀行についても、配偶者が利用する銀行をすべて把握している人は45.3%と半数未満です。


投資になるとさらに割合は下がり、NISA・株式・投資信託の保有額まで把握している人は28.3%。暗号資産は14.3%、電子マネー・ポイント等の残高まで把握している人は11.7%でした。

つまり、約9人に8人は、配偶者の電子マネーやポイント等の残高まで把握していない計算になります。

一方、自分自身の資産について尋ねると、44.7%が「配偶者に自分の全資産額を伝えていない」と回答しました。

夫婦双方がお互いの全金融資産を把握している人は、わずか16.3%でした。

なぜ自分の全資産を伝えていない?



「配偶者に自分の全資産額を伝えていない」と回答した人に、その理由を尋ねました。

  • 理由:割合(複数回答)
  • 聞かれないから:52.2%
  • 自分で稼いだお金だから:38.8%
  • 自由に使えるお金を残したい:34.3%
  • 金額を知られたくない:21.6%
  • 投資内容を説明するのが面倒:18.7%
最多は「聞かれないから」の52.2%でした。

「意図的に隠している」というより、夫婦間で全資産を確認する機会そのものがないケースが少なくないことがうかがえます。

また、結婚期間10年以上では「正確に把握している」が27.8%だったのに対し、結婚5年未満では17.9%。結婚期間が長いほど把握率はやや上昇するものの、長年一緒に暮らしていれば自然にすべての資産が共有される、とは言い切れません。

働き方による違いも見られました。共働き世帯で「相手の預貯金をほとんど/全く知らない」とした人は45.8%だったのに対し、片働き世帯では32.6%でした。

共働きでは「生活費だけを共通口座に入れ、残りは各自で管理する」といった家計管理がしやすく、夫婦それぞれの資産が見えにくくなる可能性があります。


ユーザーコメント

K.S., 29歳・会社員

「家賃や光熱費は共通口座なので全部分かりますが、妻の給与口座がいくらになっているかは知りません。NISAをやっていることも知っていますが、残高を聞いたことはありません。」

M.H., 37歳・IT関連

「夫婦ともネット銀行とネット証券を使っています。紙の郵便物がほぼ来ないので、相手が自分から話さない限り口座の状況は分からないと思います。」

T.N., 46歳・自営業/離婚経験者

「結婚中は生活費が払えていれば問題ないと思っていました。離婚の話になって初めて、お互いが知らない口座や金融商品がいくつもあることに気づきました。」

「離婚」の2文字が浮かんで初めて相手のお金を調べる?

「配偶者の全財産、言えますか?」離婚で初めて気づく“見えない夫婦財産”調査


今回の回答者のうち、現在または過去に「離婚を具体的に考えた経験がある」と回答した人は38.7%でした。

その人たちに配偶者の資産への意識について尋ねると、興味深い変化が見られました。

  • 離婚と資産把握に関する経験:割合
  • 離婚を意識してから配偶者の資産が気になった:61.2%
  • 離婚を意識する前から夫婦の資産を十分把握していた:24.1%
  • 離婚を意識した後、初めて相手の資産について具体的に確認した:46.6%
  • 確認した結果、知らなかった口座・資産があった:32.8%
  • 財産分与について事前に調べたことがある:54.3%
離婚を考えた経験がある人のうち、61.2%が「離婚を意識してから配偶者の資産が気になった」と回答しました。

さらに46.6%、つまり約2人に1人が、離婚を意識した後に初めて相手の資産について具体的な確認をしています。

そして確認した人の中には、「そんな資産があるとは知らなかった」という経験をした人もいました。

「離婚を意識した後に配偶者の資産を確認した経験がある人」のうち、32.8%、およそ3人に1人が「それまで知らなかった口座・資産があった」と回答しています。

後から知った“見えない資産”1位は預貯金

知らなかった資産があった人に、その種類を尋ねました。

  • 後から存在を知った資産:割合(複数回答)
  • 預貯金・別の銀行口座:48.6%
  • 株式・投資信託:34.3%
  • NISA口座:28.6%
  • 保険:22.9%
  • 暗号資産:17.1%
  • 電子マネー・ポイント:14.3%
  • その他のデジタル資産:8.6%
最も多かったのは預貯金・別の銀行口座の48.6%でした。

一方、株式・投資信託が34.3%、NISA口座が28.6%、暗号資産が17.1%となり、銀行預金だけを確認しても家計全体を把握できないケースがあることが分かります。

資産額そのものについても認識のずれがありました。

実際に確認した相手の資産額が「想像より多かった」人は29.3%、「想像より少なかった」人は26.4%でした。

つまり、半数以上が「想像とほぼ同じ」だった一方、55.7%では多い・少ないのいずれかの方向に想定とのギャップが生じています。


また、全回答者の42.7%が「結婚していても、個人で管理している資産は基本的に別々という感覚があった」と回答しました。

ここには、「家計を共有すること」と「保有資産を共有すること」を別の問題として捉える現代の夫婦像が表れていると考えられます。

離婚経験者ほど「事前に知っておくべきだった」と感じる

現在の既婚者と離婚経験者を比較すると、「夫婦がお互いの金融資産を定期的に確認しておく必要がある」と答えた割合は、現在の既婚者では57.8%だったのに対し、離婚経験者では72.1%でした。

その差は14.3ポイントです。

離婚経験者では、資産把握を「離婚時だけの問題」ではなく、夫婦生活中から確認しておく情報として捉える人が多い傾向が見られました。

ユーザーコメント

A.R., 28歳・販売職/離婚経験者

「結婚中はお互いの給料もざっくりしか知りませんでした。離婚を考え始めてから、相手がどこの銀行や証券会社を使っているのかも知らないことに気づきました。」

Y.K., 35歳・会社員

「離婚を考えた時期があり、そのとき初めて夫婦のお金を一覧にしました。普通預金は知っていましたが、投資信託の金額までは知りませんでした。」

S.F., 44歳・医療関係/離婚経験者

「相手だけでなく、自分も資産を細かく伝えていなかったので、お互い様だったと思います。隠していたという感覚より、そもそも共有する習慣がありませんでした。」

通帳を見れば全部わかる時代は終わった?夫婦のお金の「見える化」

「配偶者の全財産、言えますか?」離婚で初めて気づく“見えない夫婦財産”調査


では、夫婦は現在どの程度まで資産情報を共有しているのでしょうか。

  • 夫婦間で共有・把握している情報:割合
  • 夫婦の資産一覧を作成・共有している:18.7%
  • 銀行口座情報を共有している:52.3%
  • 証券口座情報まで共有している:31.0%
  • 保険情報を共有している:44.7%
  • 住宅ローン・その他の主な負債を双方が把握:73.3%
  • 暗号資産情報を共有している:13.0%
  • ポイント・電子マネー等まで管理・共有している:10.7%
  • 年1回以上「夫婦の資産棚卸し」をしている:22.3%
夫婦の資産一覧を作成・共有している人は18.7%5組に1組未満です。

一方、住宅ローンなど主な負債を双方が把握している割合は73.3%でした。

「毎月支払う必要がある負債」は見えやすい一方、「ネット上で保有している資産」は見えにくいという対照的な結果です。

銀行口座情報を共有している人は52.3%でしたが、証券口座まで共有すると31.0%、暗号資産では13.0%、ポイント・電子マネー等では10.7%まで低下しました。

通帳と保険証券を一か所に保管すれば家族の財産を把握できた時代とは異なり、現在はスマートフォンのアプリやオンラインサービスの中に資産が分散しています。


「全財産を共有する必要はない」も48.3%

資産情報を夫婦で共有することについて尋ねたところ、36.7%が「多少の抵抗がある」、12.0%が「強い抵抗がある」と回答しました。

合わせると48.7%、ほぼ2人に1人が何らかの抵抗を感じています。

また、

  • 「夫婦でも全財産を共有する必要はない」:48.3%
  • 「離婚とは関係なく、病気・事故など緊急時のために一定の資産情報は共有すべき」:76.0%
  • 「今後、夫婦で現在より資産情報を共有したい」:62.7%
という結果になりました。

「全財産を常に公開する必要はない」と考えながらも、4人に3人以上が緊急時に備えた情報共有の必要性を感じています。

夫婦のお金の「見える化」は、すべての残高を互いに監視することではなく、必要になったときに、どこに何があるのか分かる状態を作ることとして考える余地がありそうです。

最低限共有したい情報は「銀行口座」「保険」「負債」

「夫婦で資産情報を共有するとしたら、最低限どこまで共有したいか」を尋ねました。

  • 共有したい情報:割合(複数回答)
  • 銀行口座の金融機関名・概算残高:71.7%
  • 生命保険・医療保険等の契約情報:64.0%
  • 住宅ローン・借入金等の負債:62.3%
  • 証券会社名・投資商品の概算額:51.7%
  • NISA口座の保有状況:46.0%
  • 暗号資産の保有有無:32.7%
  • 電子マネー・ポイント等:18.3%
銀行口座が71.7%で最多でしたが、証券会社名・投資商品の概算額も51.7%と半数を超えています。

「ログインIDやパスワードまで共有する」のではなく、「どの金融機関に、どのような資産があるか」を共有するという考え方が、現実的な選択肢になっていることがうかがえます。

2つのモデル世帯で見る「見えているお金・見えていないお金」

今回のテーマを、代表的な2つの家計モデルで整理します。

【共働き・資産別管理モデル】

34歳・既婚・子どもなし・都内賃貸2LDK 世帯年収:850万円 世帯手取り月収:¥550,000前後 結婚期間:6年

家計は共通口座を利用し、残りは夫婦それぞれで管理しています。

世帯で把握している預貯金は¥3,800,000前後ですが、配偶者名義の金融資産総額は不明。証券口座残高も正確には把握しておらず、「NISAを利用している」という事実だけを知っている状態です。

  • 把握できているもの:把握できていない可能性があるもの
  • 共通口座:配偶者の給与口座残高
  • 毎月の生活費:ネット銀行の個人口座
  • 世帯で共有している預貯金:証券口座残高
  • 家賃・固定費:NISAの評価額
  • :個別株・投資信託
  • :暗号資産
  • :電子マネー・ポイント
生活費は透明でも、世帯の「純資産総額」は分からないという状態です。


【ファミリー・家計一部共有モデル】

39歳・既婚・子ども1人・郊外3LDK 世帯年収:750万円 世帯手取り月収:¥490,000前後 結婚期間:11年 住宅ローン残高:¥28,000,000前後

世帯で把握している預貯金・投資資産は¥6,500,000前後です。

住宅ローンや生活費は夫婦で共有している一方、それぞれ個人口座を持っており、相手の残高までは正確に把握していません。ポイント、電子マネー、暗号資産等についても一部のみ把握しています。

  • 把握できているもの:把握できていない可能性があるもの
  • 住宅ローン残高 ¥28,000,000前後:個人口座の正確な残高
  • 世帯共有資産 ¥6,500,000前後:個人名義の証券口座
  • 生活費・教育関連費:NISAの最新評価額
  • 主な保険:暗号資産
  • 共有している投資資産:電子マネー
  • :各種ポイント
このモデルでも、住宅ローンという大きな負債は共有できている一方、小さく分散したデジタル資産ほど見えにくくなっています。

ユーザーコメント

N.M., 26歳・会社員

「全財産を毎月報告する必要はないと思います。ただ、もし急に入院したときに、どこの銀行や証券会社を使っているか家族が分からないのは困ると思いました。」

R.T., 38歳・公務員

「夫婦で家計簿アプリは共有していますが、NISAは別々です。残高まで見せ合うのではなく、口座があることと大体の金額だけ共有する方法なら抵抗はありません。」

H.O., 47歳・会社員/離婚経験者

「離婚のためというより、家族のお金を一度一覧にしておけばよかったと思います。銀行だけではなく、保険や証券、ローンまで含めると、自分でも把握できていないものがありました。」

まとめ

今回の調査では、配偶者の預貯金額を「正確に把握している」人は21.7%にとどまり、「ほとんど知らない」「全く知らない」は合計41.0%でした。

さらに、夫婦双方がお互いの全金融資産を把握している割合は16.3%6組に5組程度では、少なくとも一方が相手の金融資産全体を把握していない可能性があります。

特に見えにくかったのが、NISA・証券口座・暗号資産・電子マネー・ポイントなどのデジタル化した資産です。

一方、離婚を考えた経験がある人の61.2%は「離婚を意識してから配偶者の資産が気になった」と回答。離婚を意識した後に初めて相手の資産を具体的に確認した人も46.6%に上りました。

しかし、今回の結果を単純に「夫婦が資産を隠している」と捉えることはできません。

自分の全資産額を伝えていない理由の1位は「聞かれないから」の52.2%
共働きや個人口座での資産管理が一般化する一方、ネット銀行・ネット証券・NISAなどによって、夫婦であっても相手の資産が自然には見えない環境が生まれています。

「夫婦でも全財産を共有する必要はない」と考える人が48.3%いる一方、「離婚とは関係なく、緊急時のために一定の資産情報は共有すべき」と考える人は76.0%でした。

通帳を見れば家族のお金が分かる時代から、「どこに何があるか」を意識的に共有しなければ分からない時代へ。

夫婦のお金の「見える化」は、離婚時だけに必要となるテーマではなく、病気や事故、相続なども含め、デジタル化する家計をどう管理するかという日常的な課題になりつつあります。

なお、個別の財産分与における資産の取り扱いは具体的な事情によって異なるため、必要な場合は弁護士などの専門家へ確認することが重要です。

【本件に関するお問い合わせ先】

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