アメリカ最大の人気スポーツであるNFL。
今年4月にハワイ大学の松澤寛政が、ラスベガス・レイダースとドラフト外フリーエージェントとして契約を結んだことが大きな話題になった。
27歳の松澤はもともとサッカーをプレーしており、大学でもサッカーを続けるつもりが、大学受験に二度失敗したことで、アメフトに転向した異色の経歴の持ち主。
父親からアメリカへ2週間の一人旅をすることを勧められ、現地でアメフトに触れたことがきっかけになった。
19歳まではアメフト未経験で、YouTubeでキックを独学。オハイオ州の短大でチャンスを掴むと、その後、ハワイ大学へ転校。転校当初の苦労を乗り越えて活躍すると、レイダースとの契約を勝ち取った。
9月9日にシーズンが開幕するNFLは、プレシーズンがスタート。
近年低迷するレイダースは、大学ナンバーワンQBのフェルナンド・メンドーサを全米ドラフト1位で獲得して期待が高まっている。
13日に行われたアリゾナ・カージナルスとのプレシーズンゲームでは、松澤が38ヤードのフィールドゴールを蹴る場面があったが惜しくも失敗…。
サッカー経験者である松澤は、日本のMizunoのスパイクを履いていた(ロゴを白塗りしたモレリアネオV)。
手を使うことが多いアメフトのなかで、例外的にボールを蹴るキッカーやパンターはサッカー用のスパイクを履くことが少なくない。
現NFL屈指のキッカーであるハリソン・バッカーは、第57回スーパーボウルで決勝点となるフィールドゴールを決めた際、軸足の左足はadidasのアメフト用スパイク、蹴り足である右はNikeのサッカー用スパイクを履いていた。
『talkSPORT』によれば、「現在、NFLキッカーの多くは、特に雨や雪のコンディションにおいて、足をしっかりと『踏み込む』ことで滑りを最小限に抑えるために、軸足に長くて鋭い(スタッドの)スパイクを履くようになっている」そう。
また、セントルイス・ラムズ(現ロサンゼルス・ラムズ)などでプレーした名キッカーのジェフ・ウィルキンソンなどは、裸足でボールを蹴ることもあった。
アスレチックテープで保護されていないつま先は完全にむき出し…。
『ESPN』によれば、ウィルキンソン本人は「裸足じゃない、テープがいっぱい貼ってある(笑)」と語っていたそう。
彼は2000年の第34回スーパーボウルでラムズを優勝に導く活躍を見せたほどの選手だったが、その後、スランプに陥る。
それはキックで足を振り抜く際、スパイクの底にあるスタッドが芝に引っかかるような感覚に起因するものだった。試行錯誤の末に、裸足になった足の甲を何重もテーピングすることで、「ソールにスタッドのないスパイクを履いているような状態」を編み出した。
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「みんなキッカーは変わり者だと思っている。必死だったんだ。職を失うのが怖くて、何でも試してみたのさ」とも彼は語っている。
筆者:井上大輔(編集部)
画像提供:Getty Images

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