女優の南果歩(62)が、来秋公開予定の映画「東中野シャンソン通り マ・ヤン」(倉谷宣緒監督)に主演することが4日、分かった。

 舞台となるのは、タイトル通り東京・東中野に実在するシャンソンバー「マ・ヤン」。

南演じる店主・圭子の元には、様々な事情を持った客がやって来る。その人々を優しいシャンソンの調べで包み込む「マ・ヤン」と圭子。そんなある日、40年前の恋人が訪れて来て―という物語だ。

 このほど南は、今秋からの撮影にも使用される「マ・ヤン」を訪問。「たたずまいに歴史があふれている。ここを舞台にできるってすごい。イメージが湧いてきた気がします」と、自らの中で早速演技プランを練り始めた様子だった。

 圭子は元シャンソン歌手という設定だが、実はシャンソンには強い思い入れがあるという。「学生時代から『銀巴里』(東京・銀座にあったシャンソン喫茶の名店)に通っていて。金子由香利さん(日本を代表するシャンソン歌手)の大ファンだったんです。だから『運命だな』と思いました」とオファーを受けた時のことを振り返る。

 劇中では歌声も披露する。

女優業と並行してバンド活動を行い、ボーカルを務めているが「“部活”のようなもの。歌唱力なんて語れるものじゃないですよ」と謙遜。一方で「バンド活動のために腹筋をめちゃくちゃやってるんですよ。その腹筋力が、この作品でちょっと役に立つかもしれません」とおちゃめに笑いつつ「シャンソンは同じ曲でも歌い手が変わると世界観が全く違う。私にしか歌えないシャンソンを歌いたいなと思います」と、スクリーンを通じて“南流”の世界を伝えるつもりだ。

 ◆加藤雅也、南と38年ぶり共演

 恋人役を演じるのは加藤雅也(63)。南との共演は映画「帝都大戦」(1989年)以来、実に38年ぶりとなる。

 今作では、初めてプロデューサーとしても参加するが「今回は正式に(クレジットに)名前を入れてもらうけど、実際には今まで何作も(同様の仕事を)やっていますから」と気負いはない。「俳優目線で思い付くことは何でもやっていきたい」と今作にかける気持ちは強い。

 南との共演には「果歩ちゃんは声に特徴があるから、シャンソンの語りみたいな曲には個性が出ていいんじゃないかな」と大きな期待を抱いている。南も「雅也君も全然変わってないし、距離は全く感じませんね」と息ぴったりだった。

 〇…今作は「マ・ヤン」のある東京・中野区が全面協力。

“ご当地映画”としの盛り上げを考えているという。酒井直人区長は「物語の力を通じて、中野の魅力を全国、そして世界へ発信できると確信している」と自信をのぞかせ「一人ひとりの挑戦や絆が描かれることで、多くの方に勇気と感動を届ける作品になると期待しています。地域の皆さんとも一体となって作品づくりを後押ししてまいります」とコメントした。

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