◆プロボクシング ▽バンタム級(53・5キロ以下)8回戦 〇宇津見義広(判定)久保龍助●(8月5日、東京・後楽園ホール)

 「ザ・グレイテストボクシング」のメインイベント・バンタム級8回戦で、日本同級10位の宇津見義広(42)=ワタナベ=が久保龍助(26)=ワールドスポーツ=を2―0の判定で下した。2018年4月以来8年3か月ぶりとなる連勝(昨年7月の前戦は8回判定勝ち)を飾った「中年の星」は、今後はスーパーフライ級に下げてタイトルを狙うことを宣言した。

 戦績は宇津見が19勝(10KO)12敗6分け、久保が6勝(1KO)3敗1分け。

 宇津見はスイッチを織り交ぜた変則スタイルから右オーバーハンド、左右ボディーで主導権を握った。低い姿勢からワンツー、左ボディーを繰り出す久保の粘りに手こずりながらも、最終回まで手数を緩めることなく攻勢を貫いた。ジャッジの採点は1者が76―76の引き分けだったが、残る2者が77―75、78―74で宇津見を支持した。

 メインイベントを白星で締めくくり「素直にうれしいですね。まだまだ体は動く」と笑みを浮かべた。一方で、試合内容を振り返ると「不甲斐なかった」と何度も首をひねった。「もっとコツンといい右を当てて倒す予定だった。右ストレートが流れちゃって、あまり当たらなかった」と反省。「最終回は僕の意地を見せようとガンガンいった。スタミナを残したまま判定までいくのも嫌だったので、汚くてもいいからダメージを与えようと思った。でも、その覚悟が遅かった。

もっと早くからいけばよかった」と悔やんだ。

 24年11月2日に当時の日本バンタム級王者・増田陸(帝拳)に挑戦し、7回TKO負けを喫した。その増田が先月20日、WBA世界バンタム級王座のベルトを巻いた。

 「やっぱりボクサーとして悔しいですね。僕が万が一を起こしていれば…。僕が同じ場(世界戦)に立っても負ける可能性の方が高いと思うが、尊敬しますし、正直うらやましいです」。ライバルへの敬意とともに、ボクサーとしての矜持をにじませた。

 今後はスーパーフライ級に転向する考えを表明。「スーパーフライ級でタイトルを狙っていきたい」と高らかに宣言した。現在の日本同級王者は同門の吉田京太郎(29)だが「吉田君に返上してもらって、宇津見君にもチャンスを」と冗談交じりに懇願した。

 「こんなヤツもいるんだと、世の中のおじ様方に力を与えられたらと思います。情けない試合をしたら、容赦なく『やめろ』と言っていただいて構わないので」。

デビューから22年。42歳の挑戦は、まだ終わらない。(勝田 成紀)

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