◆JERAセ・リーグ ヤクルト3―5巨人(26日・神宮)

 神宮で直前に上がった花火に続いた。佐々木が鮮やかな反撃ののろしを上げた。

0―2の6回先頭。山野の初球、外角高めスライダーに反応した。体を大きく使って振り抜くと、打球は右中間スタンドで弾む。チームの日本人単独トップとなる9号ソロだ。もはや恒例?となった全力疾走のダイヤモンド一周を終えると、白い歯を輝かせ、ベンチの仲間の元へ駆け寄った。

 「先頭なので、積極的にいくだけだな、と思っていきました。最高の結果になって良かったです」

 1―2の8回2死走者なしでは右前安打を放ち、ダルベックの一時逆転二塁打につなげると、甲斐の勝ち越し弾が飛び出した後の4―3の9回2死一塁では「自分はつなげばいいかなと思っていた」と右中間へ適時二塁打をマークした。3安打2打点で今季5度目の猛打賞。直近9戦中8戦で2番を務めている中、終盤戦で輝きが増している。

 本格的な覚醒の兆しを見せる3年目。今もなお26歳を支えているのは「アベの教え」だ。5月から試合前の打撃練習では指を約4本分、極端に短く持ってバットを振ることもある。

「最初は阿部さん(前監督)に言ってもらってやったのがきっかけ。感覚が良かったので。体を使うというか。意識せずとも、自然とコンパクトになりますよね」。バットコントロールの感覚を養い、好成績にもつなげている。

 また、本塁打は昨年までの0発から一変。これも昨季後半の前指揮官の助言が大きかった。「『長打を打てるのに、ちょこちょこやって、野球楽しいか?』と。打てるなら自分も打ちたいなあというのがあったので、思い切りやるようになりました。それはありますね」。昨季後半からの打撃フォーム変更とともに、継続していることだ。

 これで自身初の2ケタ本塁打にも王手。

それでも「あと1本ですか? そこも何も考えていないです」とし、「今日勝てたのも大きいですし、阪神戦もあるんでね。チームもいい形で入れたら」と気持ちを新たにした。カード3戦目も今季打率4割2分9厘の神宮で暴れ、阪神との直接対決の地・甲子園へ乗り込む。

(田中 哲)

編集部おすすめ