◆第62回新潟記念・G3(8月30日、新潟競馬場・芝2000メートル、稍重)

 サマー2000シリーズ最終第5戦、第62回新潟記念・G3は30日、新潟競馬場の芝2000メートルで行われ、2番人気の3歳馬ゾロアストロ(岩田望)が豪雨の中のたたき合いを制し、G1馬5頭を撃破。重賞2勝目を飾り、次走に検討される天皇賞・秋(11月1日、東京)の主役候補に名乗りを上げた。

 豪雨を切り裂きながら並みいる強豪馬を蹴散らした。ゾロアストロは中団で脚をためると、直線ではただ一頭内からしぶとく末脚を発揮。レース前に良から稍重になるタフな馬場状態のなか、上がり3ハロンはメンバー最速の33秒8で勝ちきった。「本当に勝ててホッとしている。自分の馬もヘロヘロななか、ちょっと無理をさせる形ではあったが、なんとか勝ちきってくれた馬を褒めたい」。岩田望は、G1馬が5頭集結した“スーパーG3”を制した相棒への賛辞を惜しまなかった。

 道のりは簡単なものではなかった。きさらぎ賞を勝って挑んだ皐月賞では12着に敗れ、雪辱を狙った日本ダービーは鼻出血で回避。「悔しい思いをしたなかで、絶対に巻き返すんだという思いで厩舎一丸となってやっていた」。宮田調教師は強い思いで臨んだ理由を明かし、馬が最高の結果で応えた。

 同馬の母アルミレーナには、指揮官が国枝栄厩舎での調教助手時代にゲート試験から携わった。母の全弟にあたるグレートマジシャンは、調教師として初めて日本ダービー(21年、4着)にも出走。

「思い出もすごく強い血統ですし、この血統でひとつ重賞を勝てたのは本当にうれしいです」。頬を緩ませながら思い出を振り返った。

 次に見据えるのは秋の大舞台だ。トレーナーは「鼻出血の兆候もあったし、健康面を確認してからになる」と前置きしながらも、「2000メートルの同じようなコースで大きなレースがあるので、そういうところに向かいたい」と天皇賞・秋への挑戦を示唆。「胸を張って古馬相手でもやれる」と自信を口にした。豪華メンバーを打ち破ったモーリス産駒が次なるステージへと向かう。(高野 真之介)

 ゾロアストロ 父モーリス、母アルミレーナ(父ディープインパクト)。美浦・宮田敬介厩舎所属の牡3歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算7戦3勝。総獲得賞金は1億1677万4000円。主な勝ち鞍は26年きさらぎ賞・G3。

馬主は(有)サンデーレーシング。

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