ゲストは、鉄道ライターの杉山淳一さん です。

乗り換えや車内で快適に過ごす3つの裏ワザ 最も涼しいのはドア...の画像はこちら >>

今年も酷暑で、少しで歩くだけでも暑さにやられてしまいますよね?電車移動といっても、ホームも暑いし、車内も暑い。

逆に、冷房がききすぎて、寒いという方もいると思います。そんな「電車移動の暑さ対策。乗り換えや車内で快適に過ごすコツ」を伺いました。

ナビタイムを使えば、涼しい乗り換えルートを教えてくれるんです!

先日、どうしても出かけなくちゃいけない用があって、乗り換えアプリで時間とルートを調べました。乗り換えアプリって、「所要時間が短いルート早いルート」「きっぷ代が安いルート」「乗り換え回数が少ないルート」を選べるのが基本ですよね。ところが、ナビタイムで調べたら「涼しい時間が多いルート」という項目が。

これ、今年の7月1日から追加された新機能なんです。たとえば、ボクは東急田園都市線沿線に住んでいて、ここ赤坂にくるルートを調べると、半蔵門線直通で表参道に出て、千代田線に乗り換えて赤坂です。でも時間帯によっては、永田町で降りて19分歩くルートも出てきます。確かに運賃は安い、乗り換え時間も要らないからそうかも、とおもいます。でもこの暑さで19分歩くって……ねぇ。

そこで「涼しい時間が多いルート」を選ぶと、炎天下を歩くルートは候補から消えます。ちょっと遠回りかもだけど、電車や地下道を経由するルートが出てきます。

やはり、知らないルートを乗り換えするとき、暑いかどうかなんて、なかなかわからないですよね。ナビタイムが割り出す、“最強の涼しいルート”を教えてくれるんです。

ナビタイムは、どうやって涼しいルートを出している?

開発者チームのブログを見たら、すべての区間で「涼しさの価値」を決めて、早い、安い、ラクの結果に涼しい要素をプラスして表示するようです。時間帯によって、電車の進行方向のどっち側に太陽があるか、なんて要素もあるそうで。

さらにいうと、独自の経路検索エンジンを調整し、屋外での徒歩や待ち時間を最小限に抑えるルートを提案してくれます。冷房の効いた屋内での乗り換えや、快適な車内の乗車時間を優先することで、移動全体の暑さをトータルで和らげるそう。さらにルート詳細画面では、車内での日差しが当たりにくい座席や弱冷房車の位置、ホーム待合室の有無などもわかります。

この機能は、駅から駅の間については無料で使えます。ちなみに、ナビタイムは、例えば、「TBSからビッグサイト」のように駅以外の検索(バス・船・飛行機なども含めた拠点間の検索もできる)は、会員向けで、価格は月額500円からかかります。

車両の最も涼しい場所は、端っこ!

駅までの道、暑いホームを経て、電車がきて、さあ車両の中は涼しいぞ。と思ったら、中も暑い。ということもありますよね。実は冷房車の中でも、涼しいところとそうではないところがあります。

これは僕の経験ですけど、間違いなく涼しいところは、電車の端っこです。

逆に、涼しくないところはドア付近です。こっちのほうがわかりやすいですね。ドアが開くたびに熱気が入ってきますから。そうなると、ドアからもっとも遠い、端っこ。車両同士が連結するあたりが涼しい。ただし、連結器の板は危ないので客室の床でお願いします。

次に涼しいところは、吹き出し口の下です。天井を見上げると、隙間が空いてます。ここから涼しい空気が降りてきます。車両によって、吹き出し口のない部分があるので、吹き出し口の下に行きましょう。ちなみにドア付近に吹き出し口がある電車も多いです。

暑くなりがちなので、ここを強めに冷やそうとしてます。でも暑い空気と冷たい空気が混じるので、やっぱり暑い。だから車内の奥に入って、吹き出し口の下へ行きましょう。ドア地蔵は暑いぞと(笑)

これ、逆に言うと、冷房が苦手な人は、このすべてを逆にします。涼しいところは避けて、車内の奥の吹き出し口がないところがいいです。電車に乗ったらまず上を見て!

そもそも、電車の冷房って何度くらいに設定されている?

通勤電車だとだいたい26度としている会社が多くて、弱冷房車は28度です。おもしろいのは、山手線の電車は、乗降客数のビッグデータを元に、お客さんがたくさん乗ってくる駅の手前から冷房を強めにする仕組みがあります。JRも私鉄も、最新の車両は台車(サスペンション)の重さセンサーで1両ずつ温度制御をしています。乗客が多いなと思ったら冷房を強めにするそうで。いろいろ進化しています。

乗り換えや車内で快適に過ごす3つの裏ワザ 最も涼しいのはドア付近?中央?端っこ?

東海道新幹線にも、弱冷房車ができました!

今度は、逆に冷房が強くて、寒い、という方のための情報。通勤電車って弱冷房車がありますよね。

ボクは避けていますけど。でも、冷房が苦手な人っていらっしゃると思います。これが新幹線だと、1時間とか2時間とか、それ以上も寒さをガマンしなくちゃいけません。

そこで東海道新幹線は実験的に、去年から弱冷房車を導入しています。7月と8月のひかり号の自由席、3号車です。去年は8月の21日、1日10本のひかりでした。今年は7月と8月の全部、すべてのひかりに拡大されました。去年の利用者にアンケートをところ好評だったとのことで、今年は拡大されました。これも好評だとすると、今後はこだま、のぞみ指定席にも拡大されるかもしれません。

そもそも、新幹線の冷房って何度くらいに設定されている?

東海道新幹線の冷房温度は決まった数字はないそうです。これ、実は車掌さんが巡回して決めています。車内を観て、ビジネスマンが多いなと思ったら冷房強め、Tシャツとかアロハとか、女性やお年寄りが多いなと思ったら強くしない、という判断をしているそうです。

そして弱冷房車は、周囲の車両の設定より2度高めにしているとのことです。

東海道新幹線の電車って、新しいN700Sは吹き出し口がないんですよ。側面パネルの裏にあって、全体を均等に冷やす仕組みになっています。その前のN700までは、窓の上に小さな吹き出し口があったんです。ボクは座ってすぐにあそこに頭を近づけていましたけど、ちょっと残念(笑)

ほか、最近の鉄道業界の動きは?

先週の土曜日の夜から、東海道新幹線で深夜に東京を出発して早朝に京都・大阪に着く『ルミエールエクスプレス』という列車が走っていまして。東海道新幹線って実は午前0時から6時まで走っちゃいけない法律・ルールがあるんです。なので、0時になる前に岐阜羽島駅で一旦停車して、そこから朝6時まで待つんです。

【杉山さんからお知らせ】

鉄道に関するネット記事を書いています。この春からnoteというブログサイトを毎週更新しています。先週、青春18きっぷの制度変更に「文句言うな」って書いたらプチバズりしてました。検索してみてください。ほかに、RadioTalkというネットラジオをやってます。

「杉山淳一」さんのお名前で検索して、note、Xアカウントをご覧ください。ひらがなで検索してもOKです。

乗り換えや車内で快適に過ごす3つの裏ワザ 最も涼しいのはドア付近?中央?端っこ?

■杉山淳一さん
・1967年、東京生まれ。
・信州大学大学院を卒業後、出版社でパソコン雑誌やゲーム雑誌の広告営業職を担当。
・96年にフリーライターになると、IT、PCゲーム、eスポーツ、ゲームアプリなどの分野で執筆されます。
・鉄道趣味歴は40年以上で、常日頃、全国の鉄道路線完乗=完全制覇を目指して旅をしつつ、“書き鉄=鉄道ライター”として活動されています。

(TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』より抜粋)

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