MLSに“ドジャース級”のサラリーを誇るチームは存在しない ...の画像はこちら >>

マイアミではメッシとスアレスがプレイしているが…… photo/Getty Images

W杯の盛り上がりをどう続けていくか

アメリカ、メキシコ、カナダで開催されている2026W杯北中米大会は連日大きな盛り上がりを見せており、アメリカでもサッカー人気が本格的に爆発するかといった期待もある。

しかし、まだまだ課題は多い。

アメリカでは国内リーグのMLSも発展を続けているが、現在のアメリカ代表選手たちのほとんどは欧州のクラブでプレイしている。アルゼンチン代表FWリオネル・メッシがインテル・マイアミでプレイしているとはいえ、MLSだけでアメリカのサッカー人気を支えていくのは現実的ではない。

英『TalkSport』はアメリカサッカー界が今後どう発展していくのかと注目しているが、例えば収益で見てもMLSの年間収益は18億ドルほどと推定されている。イングランド・プレミアリーグは90億ドルであり、アメリカで圧倒的1番人気を誇るアメフト・NFLは225億ドルである。

他にもNBA、MLBも市場規模は大きい。元アメリカ代表GKブラッド・フリーデル氏は、例として大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希が所属するMLBのドジャースに触れている。

「最近ドジャースのサラリー総額を調べたが、4億2000万ドルらしい。MLSで最も高額なのはマイアミで5400万ドル。しかもそのうち3000万ドルはメッシの年俸だ。ほとんどのチームは平均的に年俸総額が2000~2500万ドル程度で、中には1500万ドルまで落ちるチームもある。これらはテレビ放映権契約がないため、赤字のチームが多い。ドジャースのサラリーがあそこまで高いのは、放映権契約が大きい。
NBAやNFLも同じだ。MLSの平均年俸もかなり上がったが、それでも他スポーツに比べると低い水準だ」

「タブレットなどでスポーツ記事の見出しを見ていても、MLSの選手が6年総額2億2000万ドルの契約を結んだといったニュースを目にすることはない。他のスポーツではそういう記事があるけどね。だからそうした目に入るスポーツの方に子供が惹かれることはあるだろう」

サラリーだけで人気が決まるわけではないだろうが、アメリカ国内ではあまりにライバルが多い。1994W杯アメリカ大会でアメリカ代表として参戦したタブ・ラモス氏も「アメリカではサッカーよりも重要なスポーツが5、6つほどある」と語っていて、アメリカで1番人気を取るのは現実的とは言えないか。

もっとも、今回のW杯を機にアメリカの若者がプレミアリーグやチャンピオンズリーグなど欧州サッカーを見るようにはなるかもしれない。W杯で活躍している選手のほとんどが欧州トップリーグで活躍しているからだ。それもサッカー人気拡大には繋がるだろうが、国内での発展にはMLSの頑張りも欠かせない。今大会の盛り上がりをどう未来へ繋げていくのか、アメリカサッカー界はここからが真の勝負だ。

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