アルゼンチン代表で活躍し続けるメッシ photo/Getty Images
「レオ」でいられる場所
39歳となったリオネル・メッシが、今大会でもアルゼンチン代表をけん引している。その輝きの裏には、年齢を感じさせないコンディションや卓越した技術だけではなく、仲間との強い絆があるようだ。
英『BBC』は、「Mates, mate and freedom(仲間、マテ茶、そして自由)」と題した特集を掲載。メッシがアルゼンチン代表で最高のパフォーマンスを発揮し続ける理由として、リオネル・スカローニ監督が築き上げたチームの環境と、仲間たちとの特別な関係性にスポットを当てている。
今大会の決勝トーナメント2回戦・エジプト戦では、メッシはPKを失敗。一時はチーム敗退の危機を招きかけたが、アルゼンチンは逆転で勝ち上がりを決めた。試合後、メッシは安堵から涙を流し、真っ先に駆け寄ったチームメイトたちは、そのエースを抱きしめて支えたという。
特に注目されるのが、MFロドリゴ・デ・パウルとの友情だ。
2人は代表活動を通じて親交を深め、毎朝デ・パウルの部屋でアルゼンチンの伝統的な飲み物「マテ茶」を飲みながらカードゲームを楽しむことが日課になっているという。デ・パウルはメッシを「レオ」と呼び、世界的スーパースターではなく、一人の友人として接する数少ない存在だ。
『BBC』は、ピッチへ向かうアルゼンチン代表の姿を「まるでリーダーを守る仲間たちのよう」と表現。メッシを先頭に、その隣をデ・パウルが歩き、チーム全体が自然とエースを支える姿は、現在のアルゼンチン代表を象徴する光景となっている。
リオネル・スカローニ監督も戦術以上にチームの結束を重視している一人だ。「私は[4-3-3]が好きだから監督をしているのではない。
もちろん、メッシ自身も努力を欠かしていない。同紙によれば、今大会に向けてデ・パウルとともにトレーニングを重ね、栄養管理も徹底。その結果、最高速度は2022年カタール大会時より約5%向上したという。一方で、試合中はプレイ時間の約47%を歩いて過ごし、必要な場面だけで爆発的な力を発揮するスタイルを確立している。
スカローニ監督は就任後、チームづくりの軸を「メッシを生かすこと」に据えた。メッシが自由にポジションを変えれば周囲がそれに合わせて動き、エースが最も力を発揮できる環境をチーム全員で支えている。
39歳となった今もメッシが世界最高峰の舞台で輝き続けられる理由は、その才能だけではない。誰もが「メッシ」ではなく「レオ」として接し、一人の仲間として支える空気があるからこそ、アルゼンチン代表は連覇へ向けて力強く歩み続けている。

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