今大会批判が集中したインファンティーノ会長とトランプ米大統領 Photo/Getty Images
W杯めぐる論争は政治の舞台に
FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長とドナルド・トランプ米大統領との関係が、アメリカ議会で調査対象となった。
英『The Guardian』によると、下院司法委員会の民主党筆頭委員であるジェイミー・ラスキン議員はインファンティーノ会長に書簡を送り、FIFAとトランプ氏、その政権や関連企業との間で交わされた文書や通信記録の提出を要求。
ラスキン議員は、FIFAが昨年ニューヨークのトランプ・タワー内に事務所を開設した経緯や、トランプ氏やその関係者に提供された贈答品、金銭的利益、その他の便宜に関する資料の提出を要求。加えて、FIFAオフィスの来訪者記録の開示も求めている。
同議員は書簡の中で、インファンティーノ会長の就任は「長年続いたFIFAの腐敗体質との決別になるはずだった」と指摘。その一方で、倫理委員会の弱体化や透明性の欠如によって、ニューヨーク大学の法学教授や元FIFA倫理委員から「法的な賄賂(legal bribery)」と評されたような形でトランプ政権との関係を築いたと厳しく批判した。
今回の調査では、FIFAとトランプ氏の関係だけでなく、2026年ワールドカップ期間中の一連の出来事も焦点となっている。トランプ氏はアメリカ代表FWフォラリン・バログンの退場処分取り消しを求めてインファンティーノ会長へ直接働きかけたとされ、その後FIFAが出場停止処分を覆したことで政治介入ではないかとの批判が噴出。また、ワールドカップ決勝では両者が並んで観戦し、優勝トロフィー授与式にもそろって登場した際にはスタジアムから大きなブーイングが浴びせられた。
さらにラスキン議員は、大会で導入された「ダイナミックプライシング」によるチケット販売についても問題視。「FIFAとトランプ大統領が演出した最新の見返り取引は、被害者のいない犯罪ではない。FIFAは政権との特別な関係を背景に、違法な価格つり上げや不正な販売手法で消費者を搾取した」と非難している。
ラスキン議員は8月9日までに関連資料の提出と事情聴取の日程調整を求めている。

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