もしレブロンやデュラントがサッカーをやっていれば、アメリカは...の画像はこちら >>

アメリカ代表は2026W杯ベスト16で敗退 photo/Getty Images

メッシや優勝したスペインはフィジカル集団というわけではない

もしアメリカバスケット界のスーパースターであるレブロン・ジェイムズやケビン・デュラント、野球界のスターであるアーロン・ジャッジ、アメフトのトム・ブレイディといったレジェンドたちがサッカーを選択していた場合、アメリカ男子サッカーは世界最強になっただろうか。

アメリカは女子サッカーが世界トップクラスの力を誇るが、男子の方は中堅国の域を出ない。

ホスト国として迎えた2026W杯はベスト16でベルギー代表に敗れることになり、スコアも1-4と力の差を見せつけられるものだった。

W杯で惨敗するたび、アメリカでも「レブロンがサッカーをやっていれば」といった話題が浮上するのだという。バスケット界のキングであるレブロンは206cmのサイズを誇り、身体能力も怪物だ。サッカーを選択していた場合でも凄い選手になれた可能性は高い。

ただ、『ESPN』はリオネル・メッシがそうした話題を封じてしまうと取り上げている。史上最高の選手の1人であるメッシは身長170cmほどで、フィジカルモンスターというわけではない。しかし、サッカーではそのサイズが有利に働くこともあると同メディアは伝えている。

「メッシは、アメリカ人が思い浮かべるアスリートとは異なるタイプだ。バスケットやアメフトにおいては、メッシの身長は不利に働くだろう。しかしサッカーにおいては低重心、狭いエリアでの俊敏性、DFをかわしてシュートポジションへ持ち込む能力など、小柄なことが有利に働くケースがある。ここは議論の重要な要素の1つになるだろう」

「他にもマラドーナは165cmだったし、ロナウジーニョとムバッペは178cmだ。アメリカ代表に優秀なアスリートが増えれば強くはなるだろうが、それでも圧倒的な強さを誇る世界最強チームになるとの考え方は現実的ではない。
体格やスピードは重要だが、それらが有利に働くポジションもあれば、あまり影響しないポジションもある」

同メディアは、アメリカサッカー界がチャンスメイカーの育成に苦労していると分析している。フィジカルの強い選手を揃えることは出来ても、メッシやネイマールのような創造性を持つ選手を育てるのは容易ではないのだ。

「アメリカ人にこれらのスキルを身につけさせることは、数百万ドル規模の課題と言える。幼い頃からフットサルやストリートサッカーをさせれば、養われるかもしれない。しかし答えを見つけるのは難しい。他スポーツのエリート選手をアメリカ代表に投入すれば強くなるといった単純な話ではない。仮にそうだとしても、他国が同じことをすれば恩恵は僅かかもしれない」

「例えばレブロンがスーパーストライカーになるなら、224cmのサイズを持つウェンバンヤマ(バスケット選手)がフランス代表の最前線に入ったらどうなる。大谷翔平は突然世界最高のストライカーになるだろうか。オーストラリアはラグビーやクリケットの選手を集めれば世界的強豪国になるだろうか」

答えの出ない議論ではあるが、メッシや今回のW杯を制したスペイン代表を見ると、サッカーはフィジカルだけで制圧できるスポーツではないことが分かってくる。アメリカでサッカー人気が高まれば、アスリートタイプの選手が参入してくる機会が増えるかもしれないが、それだけでアメリカがW杯を制覇できるかは分からない。

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