杉浦太陽と松井玲奈がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「杉浦太陽・松井玲奈 日曜まなびより」(毎週日曜 7:30~7:55)。「学びと成長」をコンセプトに、毎回さまざまなゲスト講師をお招きして、明日の暮らしがもっと豊かになる情報や気になるトピックをひも解いて、今よりもちょっと成長することを目指す番組です。


9月6日(日)の放送テーマは、「迎賓館赤坂離宮 ようこそ! 日本最高峰のおもてなしの舞台へ」。内閣府 迎賓館の砂山文香(すなやま・あやか)さんから、迎賓館赤坂離宮の役割、本館の見どころについて話を伺いました。

トランプ大統領も訪れた“現役の外交施設”は予約なしで見学可能...の画像はこちら >>

(左から)松井玲奈、砂山文香さん、杉浦太陽



◆国宝・迎賓館赤坂離宮とは

日本には、世界各国の国王や大統領など、来日する大切なお客さまをおもてなしする宮殿があります。それが、東京・港区元赤坂にある「迎賓館赤坂離宮」です。四ツ谷駅から徒歩7分ほどの場所にあり、ヨーロッパの宮殿を思わせる美しい外観が目を引きます。

今年はフランスのエマニュエル・マクロン大統領やフィリピンのフェルディナンド・マルコス・ジュニア大統領、昨年はアメリカのドナルド・トランプ大統領などを迎え、首脳会談や共同記者発表、署名式、夕食会などがおこなわれました。

迎賓館赤坂離宮は、もともと明治時代に「東宮御所」つまり皇太子の住まいとして建てられ、現在は国宝にも指定されています。そして、現在は外国からの特別なお客さまをおもてなしする外交施設として使われています。

そのため、私たちにとっては、どこか特別で遠い場所のようにも感じられますが、実は一般公開されており、誰でも見学することができます。一般公開は2016年4月から始まり、今年で10年という節目を迎えますが、砂山さんは「“特別な場所”といった印象が強いためか、参観できることを知らない方が少なくありません」と言います。

続けて、「迎賓館赤坂離宮は『接遇(外国の賓客を迎えておもてなしすること)』に支障のない範囲で、年間を通して一般公開しています。迎賓館本館は事前予約なしで参観することができます。
もっと気軽にご覧いただきたいと思います」と呼びかけます。

◆迎賓館赤坂離宮を彩る3つの部屋

そんな迎賓館赤坂離宮の本館から、今回は特に注目したい3つの部屋を紹介します。

その①「花鳥の間」

花鳥の間は主に晩餐会がおこなわれる部屋で、かつては「饗宴(きょうえん)の間」と呼ばれていました。天井には花や鳥だけでなく、鹿や猪など、ジビエ料理として振る舞われる動物の姿も描かれています。

砂山さんは、特に茶褐色の板張りの壁に飾られた30枚の七宝焼に注目してほしいと言い、「描かれているのは、四季の草花のなかで戯れる鳥で30枚すべて違う鳥と植物が描かれています。日本画の巨匠・渡辺省亭(わたなべ・せいてい)が下絵を描き、“七宝焼きの天才”と呼ばれた涛川惣助(なみかわ・そうすけ)が焼いたもので、『無線七宝』という技法が用いられています」と解説します。

無線七宝は、通常の有線七宝と異なり、色と色の境目に金属の線を入れずに仕上げる高度な技術を用いた芸術的価値の高い技法です。繊細な色彩と、まるで一枚の絵画のような30枚の七宝焼から見える高度な職人技にも魅了される部屋です。

その②「彩鸞(さいらん)の間」

彩鸞の間は、首脳会談や条約の調印式などに使われる部屋です。ラウンジとしても利用される空間にも、さまざまな意匠が施されています。特に目を引くのが、金色に輝く鳥のレリーフです。部屋の左右に大理石を使った暖炉があり、それぞれの上に飾られています。


この鳥は「鸞(らん)」という古代中国の想像上の鳥で、砂山さんは「鸞は“国が平和で栄えているときに現れる”といわれている鳥で、部屋の名前の由来になっています」と説明します。ほかにも、室内には鎧や兜、剣、スフィンクスなど、さまざまな金色のレリーフが施されており、和と洋の文化が1つの空間に凝縮されているのも見どころです。

その③「朝日の間」

朝日の間は、迎賓館赤坂離宮で最も格式の高い部屋です。要人の表敬訪問や首脳会談がおこなわれるほか、国賓が天皇皇后両陛下とお別れの挨拶をする場としても使われています。

そんな由緒ある空間には、日本の国花の1つである「桜」が随所に散りばめられています。床に敷かれているのは「緞通(だんつう)」と呼ばれる特別な絨毯で、職人たちが手作業で織り上げたものです。紫色を基本とした糸を使って、桜の花が表現されています。さらに、天井の絵のなかにも桜が描かれています。「花びらが春風に舞ってハラハラと落ち、床へ降り積もっていく。そんな春のひとときを表現しています」と砂山さんは説明します。

◆非公開エリアも見られる「プレミアム参観」

そして、今年7月から新たに導入されたのが「プレミアム参観」です。現在の参観ルートに加えて、これまで一般公開では非公開となっていた「東の間」をはじめ、皇太子の玄関として造られた「東玄関」、皇太子妃の玄関として造られた「西玄関」、そして「回廊」も見ることができます。


なかでも、ひときわ異彩を放っているのが「東の間」です。砂山さんは、「かつては『エジプトの間』とも呼ばれていた『東の間』の室内には、8世紀に流行したとされるムーリッシュ様式が採用されています。迎賓館のほかの部屋では、白や赤、金色の装飾が用いられていますが、こちらは金色に加えてブルー系の色が多く使われ、異国情緒を感じる空間です。現在は、プレスインタビューや賓客の控え室として使用されています」と解説します。また、東玄関と西玄関には、今年で生誕140周年を迎えた画家・藤田嗣治(ふじた・つぐはる)の絵画が合わせて4点展示されています。

ほかにも、館内には音声ガイドやサイネージが用意されているほか、ボランティア説明員による案内もおこなわれています。ガイドブックとあわせて利用すれば、建物の歴史や装飾に込められた意味まで知ることができ、初めての人でも迎賓館の魅力を深く味わえます。さらに、訪れるタイミングによっては、国王や大統領を迎える際に館内を彩る花の飾り付けや、晩餐会などで実際に使われたテーブルセッティングを見られる可能性もあり、訪れるたびに違った表情に出会えるのも特徴です。

最後に、砂山さんは「歴史や建築の美しさはもちろん、日本のおもてなしの心が息づく特別な空間を、ぜひご自身で感じてみてください。また、9月の連休期間中は夜間公開やイベントを開催します。ぜひお越しください!」と呼びかけました。

番組のエンディングでは、杉浦と松井が今回学んだ「迎賓館赤坂離宮」について復習。
2人が特に注目した点をピックアップして発表します。まず松井は“迎賓館赤坂離宮 プレミアム参観やってます”とスケッチブックに書きました。続いて、杉浦は“国宝一般公開中”と注目ポイントを挙げ、「迎賓館赤坂離宮や連休中のイベントについて詳しく知りたい方は、内閣府Webサイト内にある迎賓館赤坂離宮のページをご覧ください。なお、毎週水曜日、外国からの賓客をお迎えしている期間は休館となります。休館情報などもこちらで確認してください」とコメントしました。

トランプ大統領も訪れた“現役の外交施設”は予約なしで見学可能!?国宝・迎賓館赤坂離宮で注目したい“3つの部屋”とは?

(左から)松井玲奈、杉浦太陽



<番組概要>
番組名:杉浦太陽・松井玲奈 日曜まなびより
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:杉浦太陽、松井玲奈
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/manabiyori/
番組公式X:@manabiyori_tfm
編集部おすすめ