日経平均株価が7万円を超える中、国内の「バリュー株(割安株)」の注目が高まっています。ただし、バリュー株と呼ばれる株には、割安なイメージが強くても、実際には割高な銘柄もあります。

そういった銘柄に投資してしまわないように、「バリュー株の選び方」をクイズでしっかり学びましょう。


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今日のクイズ

 近年、株価上昇率が高いバリュー株が注目を集めています。もちろん、半導体・AI関連株などのグロース株(成長株)の上昇率も高いですが、日本株全体で見ると、バリュー株の方がグロース株よりパフォーマンスの良い状況が5年近く続いています。


<日経平均、TOPIXバリュー指数、グロース指数の動き比較:2020年末=100、2026年6月16日まで>
【投資クイズ】日経平均7万円到達で大注目!バリュー株の正しい選び方
出所:QUICKより筆者作成

 今回は、割安な株を選ぶクイズです。


【第1問】以下の2社のうち、どちらが割安でしょうか?


 どちらも財務内容は良好で、収益は安定的だと考えてください。


【投資クイズ】日経平均7万円到達で大注目!バリュー株の正しい選び方
出所:筆者作成

【第2問】以下の2社のうち、どちらが割安でしょうか?


 株価チャートと株価指標を見て、判断してください。


 どちらも財務内容は良好で、収益は安定的と考えてください。


【投資クイズ】日経平均7万円到達で大注目!バリュー株の正しい選び方
出所:筆者作成

【投資クイズ】日経平均7万円到達で大注目!バリュー株の正しい選び方
C社・D社の財務内容の表

今日のクイズを作った理由

 日経平均株価が6月16日、一時7万円を超えました。「バブルでは?」という人もいますが、私はそう思いません。バブル時には、利益が増えないのに株価だけ上がっていき、東証の平均PERが非常に高くなってしまいます。


 1989年12月には、東証の平均株価収益率(PER)は70倍まで上がりました。古今東西、主要株価指数の平均PERは、おおむね10~20倍の範囲で推移しています。1989年のPER70倍は、企業のファンダメンタルズで説明できない水準です。


<日経平均と東京証券取引所の予想PER:1973~2026年(6月16日まで)>
【投資クイズ】日経平均7万円到達で大注目!バリュー株の正しい選び方
出所:QUICK・東証データより筆者作成

 現在の水準はどうでしょうか? 日経平均は7万円近くに上昇しましたが、東証プライム市場の平均PERは約17.7倍です。

「バブル」といわれるようなバリュエーションではありません。


 PERから見た日本株は「割高ではないが割安でもない」です。しかし、実質純資産と比較すると、今の日本株は「極めて割安」と評価できます。日本企業が余剰資産を使って自社株買いを増やしつつあることが、先行きの日経平均上昇要因として期待できます。


 このように株価指標から見て今の日本株には割高感がないのに、なぜ今の日経平均を見て「バブルっぽい」という人がいるのでしょう? 主な要因として、以下の二つの見方が影響していると考えられます。


【1】1989年末、日経平均が約3万9,000円だった時、日本株はバブルだった。今、日経平均は7万円近くにある。非常に高い水準なので「バブルだ」と感じる。


【2】最近の日経平均の上昇ピッチがとても速いので「これはバブルだ」と感じる。


 私は【1】と【2】は、必ずしも正しい見方だと思いません。


【1】の見方への反論
 日経平均の水準だけ見て割高・割安を判断している点に問題があると思います。日本株の収益力や財務内容が、1989年に比べて、格段に向上していることを考慮していません。

当時と比べて、現在の収益力や財務内容が改善しPERや株価純資産倍率(PBR)が低くなっているので、今の日本株はバブルではないと思います。


【2】の見方への反論
 最近の上昇率が高いことだけを根拠にバブルだと判断している点で、問題があります。1株当たり利益の増加に伴って株価が上昇していくならば、バブルとはいえません。足元、日本株の利益は順調に拡大しており、結果として株価が上昇していても、東証プライム市場のPERは17倍台にとどまっています。割高ではないと思います。


正解

【第1問】A社の方が割安。PER・PBR・配当利回りを見れば、明らかです。


 B社は、PER・PBR・配当利回りから見ると、割高です。


 株価を見ると、A社は3万860円ととても高く、B社は145円ととても低い水準です。


 正解が出せなかった人は、「A社は株価が高いから割高、B社は株価が低いから割安」と考えたのだと思います。株価水準から、割高・割安を判断するべきではありません。1株当たり利益・1株当たり資産に対して、株価が割高か割安かを判断すべきです。


【第2問】D社の方が割安です。

PER・PBR・配当利回りを見れば明らかです。


 C社は、PER・PBR・配当利回りを見ると割高です。


 正解が出せなかった人は、「C社は株価が急落しているから割安」「D社は株価が急騰しているから割高」と考えたのでしょう。直近の値動きだけから、割高・割安を判断するべきではありません。


 業績上ぶれで株価が急騰する場合、割高・割安を判断する時は、PERを見てください。PERが低ければ、株価に割安感があるため、今後上昇する可能性は高いとみられます。反対にPERが高いと、高値警戒感が高まっているかもしれません。


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(窪田 真之)

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