日経平均が7万円を突破し、この水準が定着するかについて強気・弱気の意見が交錯しています。このような状況で買っても安心感の高い、世界の同業他社比で割安な日経225構成銘柄を最新データに基づいて15社選びました。


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日経平均:今こそ注目の「割安銘柄トップ15」(西 勇太郎)
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PBR(株価評価)とROE(収益性)の比例関係を利用して割安銘柄を探索

 今回は、日経225構成銘柄について、グローバル同業他社比較の観点で割安度が高い銘柄を探してみました。


 どの銘柄が割安かを知るためには、株式の評価と収益性がおおむね、図のような比例関係にあることを利用しました。


<株価評価と収益性はおおむね比例関係>
日経平均:今こそ注目の「割安銘柄トップ15」(西 勇太郎)
出所:各社資料より作成

 具体的には、日経平均株価を構成する225社のうち、同業他社との間で株価純資産倍率(PBR)(株価評価)と自己資本利益率(ROE)(収益性)の比例関係が認められる137社(日経平均に占めるウエート合計は76%)について、同業他社比で割安か割高かを分析するとともに、その割安度合い・割高度合いが解消された場合の各社の株価について計算しました。


 137社について現在の株価からの上昇率が高い順に並べ、先々週、先週と二週にわたって、トップ10までをお届けしました。


2026年6月11日: 日経平均:今こそ注目の「割安銘柄TOP5」(西 勇太郎)
2026年6月18日: 日経平均:注目の割安銘柄TOP10、アサヒGHDや京王電鉄も(西 勇太郎)


 今回は株価の変動を踏まえてデータを更新した上で、最新トップ15をお届けします。


 早速ですが、日経平均構成銘柄の中で、グローバル同業他社比較の観点で割安感が高い銘柄最新トップ15です。太字が今回初出の銘柄です。


<日経平均構成割安銘柄トップ15> 順位 社名 証券
コード 株価 PBR 割安感解消 PBR 株価 上昇率 1 DOWA HD 5714 9,184 1.2 3.7 28,600 211% 2 JR東海(東海旅客鉄道) 9022 3,346 0.6 1.9 10,000 199% 3 三菱マテリアル 5711 4,630 0.8 1.9 10,800 133% 4 塩野義製薬 4507 2,820 1.4 3.0 6,000 113% 5 住友電気工業 5802 12,595 3.6 7.4 26,200 108% 6 SCREEN HD 7735 16,150 6.3 12.8 33,000 104% 7 京セラ 6971 3,593 1.3 2.6 7,200 100% 8 アルプスアルパイン 6770 2,125 0.9 1.8 4,200 98% 9 住友金属鉱山 5713 8,251 1.1 2.1 15,900 93% 10 日本郵政 6178 2,215 0.6 1.1 4,100 85% 11 アサヒグループHD 2502 1,514 0.9 1.6 2,800 85% 12 JR西日本(西日本旅客鉄道) 9021 2,630 1.0 1.7 4,600 75% 13 ディー・エヌ・エー 2432 2,403 1.1 1.9 4,100 71% 14 コムシスHD 1721 5,395 1.6 2.6 9,100 69% 15 NGK 5333 7,424 2.6 4.5 12,500 68% ※株価は2026年6月23日終値。利益相反関係に関する告知:楽天証券の親会社である楽天グループは、日本郵政に出資(6.04%)を受けています。
出所:各社資料などより作成

 以降、今回初出の6銘柄のうち5銘柄について触れていきます。


7位:京セラ、15位NGK

 世界の上場ファインセラミックス企業には京セラ(6971 東京)、NGK(5333 東京)以外に、日本特殊陶業(5334 東京)、フェローテック(6890 東京)、Chaozhou Three-Circle(300408 深セン)、Shandong Sinocera Functional Material(300285 深セン)、MARUWA(5344 東京)などがあります。


 これら上場ファインセラミックス企業主要10社について散布図を作成すると、株価評価と収益性がおおむね比例関係にあることが分かります。その中で、京セラとNGKは割安方向にずれています。現在京セラの株価は3,593円(PBR1.3)ですが、この割安感が解消された場合のPBR(散布図の青破線に乗る水準)は2.6であり、相当する株価は7,200円です。


 また、現在NGKの株価は7,424円(PBR2.6)ですが、この割安感が解消された場合のPBR(散布図の青破線に乗る水準)は4.5であり、相当する株価は1万2,500円です。


 京セラ、NGKともに、高い株価がついている中国企業に比して多くの事業に携わっていることがあだとなって、コングロマリットディスカウントが発生している面があります。両社とも今後も安定的に収益を積み上げていく見通しとなっており、株価の変動がなければ、割安感がさらに高まっていくことになります。


<世界の主なファインセラミックス企業10社のROEとPBRの関係>
日経平均:今こそ注目の「割安銘柄トップ15」(西 勇太郎)
出所:各社資料より作成

9位:住友金属鉱山

 世界の上場各種金属採掘企業には住友金属鉱山(5713 東京)以外に、ジャンシー・コッパー(600362 上海)、CMOCグループ(603993 香港)、ニューモント・コーポレーション(NEM NYSE)、Boliden(BOL ストックホルム)、テック・リソーシズ(TECK NYSE)、Valterra Platinum(VALT ロンドン)、Yunnan Tin(000960 深セン)などがあります。


 これら上場各種金属採掘企業主要10社について散布図を作成すると、株価評価と収益性がおおむね比例関係にあることが分かります。その中で、住友金属鉱山は割安方向にずれています。現在、住友金属鉱山の株価は8,251円(PBR1.1)ですが、この割安感が解消された場合のPBR(散布図の青破線に乗る水準)は2.1であり、相当する株価は1万5,900円です。


 住友金属鉱山の株価が割安となっている要因は、今年度に銅や金の下落リスクや製錬マージンの悪化を織り込んで減益予想としていることが一因です。しかし市場予想は増益トレンドが継続するというもので、会社予想が保守的となっている可能性があります。ちなみに2026年3月期については、当初会社予想を大きく上回る実績となりました。


<世界の主な各種金属採掘企業10社のROEとPBRの関係>
日経平均:今こそ注目の「割安銘柄トップ15」(西 勇太郎)
出所:各社資料より作成

13位:ディー・エヌ・エー

 世界の上場ゲーム企業にはディー・エヌ・エー(2432 東京)以外に、テンセント(00700 香港)、シー(SE NYSE)、任天堂(7974 東京)、バンダイナムコホールディングス(7832 東京)、エレクトロニック・アーツ(EA NASDAQ)、コナミグループ(9766 東京)、ネクソン(3659 東京)、スクウェア・エニックスホールディングス(9684 東京)、カプコン(9697 東京)、MIXI(2121 東京)などがあります。


 これら上場ゲーム企業主要19社について散布図を作成すると、同様に比例関係にあることが分かります。その中で、ディー・エヌ・エーは割安方向にずれています。現在ディー・エヌ・エーの株価は2,403円(PBR1.1)ですが、この割安感が解消された場合のPBR(散布図の青破線に乗る水準)は1.9であり、相当する株価は4,100円です。


 ディー・エヌ・エーは同業他社に比して収益のボラティリティが高い上、今期増収見通しながら、前期に爆発的な初動寄与を生んだ「ポケポケ」の反動減を考慮して営業減益見通しとなっている点が弱気材料です。これまでの収益のボラティリティの高さは否定しようがありませんが、市場の利益見通しは増益となっており、会社見通しが保守的過ぎる可能性はあります。


<世界の主なゲーム企業19社のROEとPBRの関係>
日経平均:今こそ注目の「割安銘柄トップ15」(西 勇太郎)
出所:各社資料より作成

14位:コムシスHD

 世界の通信工事企業にはコムシスホールディングス(1721 東京)以外に、ダイコム・インダストリーズ(DY NYSE)、エクシオグループ(1951 東京)、ミライト・ワン(1417 東京)、MYRグループ(MYRG NASDAQ)、電気興業(6706 東京)、シンクレイヤ(1724 東京)、ベイシス(4068 東京)などがあります。


 これら上場通信工事企業主要10社について散布図を作成すると、同様に比例関係にあることが分かります。その中で、コムシスHDは割安方向にずれています。現在コムシスHDの株価は5,395円(PBR1.6)ですが、この割安感が解消された場合のPBR(散布図の青破線に乗る水準)は2.6であり、相当する株価は9,100円です。


 コムシスHDについては実績が会社予想を下回りがちな点が嫌気されていますが、今期についてはNTT向け工事の増加やデータセンター関連のネットワーク工事増加が見込まれること、市場予想も会社予想に近い水準で増収増益見通しとなっていることから、現在の割安株価が是正される可能性はあると考えます。


<世界の主な通信工事企業10社のROEとPBRの関係>
日経平均:今こそ注目の「割安銘柄トップ15」(西 勇太郎)
出所:各社資料より作成

(西 勇太郎)

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