日本には、株価がPBR(ピー・ビー・アール:株価純資産倍率)1倍を割れている割安株が多数あります。今日はまず、「PBRとは何か」をおさらいしつつ、「最高益更新にもかかわらず、株価がPBR1倍割れの割安株」を当ててみましょう。


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【投資クイズ】最高益でも「PBR1倍割れ」、これから期待の日本株は?
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クイズ

【第一問】


 PBR0.5倍(いわゆるPBR1倍割れ銘柄)のA社、PBR2倍のB社があるとします。


 A社は、以下【1】【2】のバランスシート(貸借対照表)のうち、どっちでしょう?


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出所:筆者作成

【第二問】


 以下4銘柄は、いずれもPBR1倍割れです。そのうち1銘柄は、直近の決算(2026年3月期)に売上高が過去最高、営業利益、経常利益、純利益ともに最高益です。その銘柄はどれでしょう?


<PBR1倍割れの4銘柄:2026年8月18日時点>
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出所:QUICKほか各種資料より筆者作成

バランスシートとは

 第一問で掲載した企業のバランスシートの図が何を示しているのか、簡単に説明します。


バランスシート(貸借対照表)=資産・負債・資本の目録
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バランスシート(貸借対照表)=資産・負債・資本の目録

 バランスシートを見ると、事業に使う資産を得るための資金をどう調達したか分かります。上の例では、資産100億円を、負債(借金など)60億円+資本(株主の出資金など)40億円で調達したことが分かります。


 この会社は、自己資本比率(資本÷総資産)が40%です。


ヒント:PBRとは、株価割安度を示す株価指標の一つ

 PBRとは、株式時価総額が、資本(純資産)の何倍であるか示す値です。


PBR=(株式時価総額)÷(資本)


 倍率が低いほど、株価は割安と判断されます。


正解

【第一問】


A社:【2】(PBR0.5倍)
B社:【1】(PBR2倍)


 PBR0.5倍とは、株式時価総額が、資本の半分(0.5倍)しかない状態です。


 PBR2倍は、株式時価総額が資本(純資産)の2倍であることを指しています。


【第二問】


 2026年3月期に、売上高、営業利益、経常利益、純利益が全て過去最高なのに、株価がPBR1倍を割れているのは、JR東海(東海旅客鉄道:9022)です。


 リニア中央新幹線の工事が静岡県で止まっていて、開業が大幅に遅れる見通しであることが嫌気され、株価はPBR1倍割れに売り込まれています。ただし、静岡での工事は近く再開される見通しであり、遅れはあってもリニア中央新幹線が将来、JR東海の成長をけん引すると見ており、投資判断は「買い」としています。


PBR1倍とは

 PBR1倍ならば、株式時価総額=純資産(自己資本)です。


 1億円出資して設立、1億円借金し、合わせて2億円の資産を持つ企業を考えてください。

その企業がいきなり株式市場に上場したとして、株式時価総額はいくらになるでしょう。まだ何もしていない会社ですから、普通に考えれば1億円です。それが、PBR1倍です。


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1億円出資して設立、1億円借金し、合わせて2億円の資産を持つ企業のバランスシート

 純資産1億円でも、将来、利益をどんどん稼ぐ期待が高ければ、株式時価総額は3億円になることもあります。この状態が、PBR3倍です。ところが、将来、赤字が続いて資本を食いつぶしていくと考えられれば、株式時価総額は5,000万円となることもあり得ます。その状態が、PBR0.5倍です。このように、PBRには、投資家による、企業の将来性への評価が反映されます。


なぜ今、PBR1倍割れ銘柄が注目されるのか

 東京証券取引所の上場企業のうち、「PBR1倍割れ」銘柄は半数近くを占めています。財務内容や収益力に問題があってPBR1倍を割れている銘柄ばかりではありません。財務内容が良好で、収益力も安定しているのに、PBR1倍を割れている企業が、日本にはたくさんあります。


 自社株買いを増やして自己資本利益率(ROE)を高めるなど、株価を上げる努力が足りないことが原因と考えられます。


 そこで、東京証券取引所はPBR1倍割れなど、株式市場での評価が低い企業に対して、「株主価値改善策の開示と実施」を要請しました。

これを受けて、PBR1倍割れなど割安株で、自社株買いを増やすなどの動きが出ています。


 そういう背景があり、今、日本株市場で、PBR1倍割れ銘柄が注目されています。


成長株の見つけ方

 最後に、成長株投資を書籍で学びたい方へ、以下、私の著書を紹介します。幻冬舎より今年5月に出版されました。私がファンドマネジャー時代に実際にやっていた成長株の選び方を解説しています。


2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーが明かす「超」成長株の見つけ方
【投資クイズ】最高益でも「PBR1倍割れ」、これから期待の日本株は?
2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーが明かす「超」成長株の見つけ方 書影

(窪田 真之)

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