最高益を更新する成長株は、市場からの期待が高く株価が上がりやすいため、配当利回りは低くなる傾向があります。しかし、現在の日本市場には最高益を見込みながら配当利回りが高い株が存在します。

今回はクイズ形式で、こうした銘柄の投資機会について考えてみましょう。


【クイズ】円谷FH、オークネット、ソニーG、三菱UFJ…最高...の画像はこちら >>

今日のクイズ

 今日は、最高益更新を予想する銘柄の中から、配当利回りの高い銘柄を当ててください。


 ご存じない銘柄であっても、各企業の事業内容についての説明を参考に考えてみましょう。


 以下の4銘柄は、いずれも今期純利益で最高益を更新する予想です。そのうち、予想配当利回りが5%以上の銘柄を二つ選んでください。


【1】円谷フィールズHD(2767)
 パチンコ・パチスロ機器の開発製造で安定収益を稼ぎつつ、ウルトラマンの知的財産権(IP)を使ったビジネスで成長を目指しています。(詳細は後述)


【2】オークネット(3964)
 法人間取引(BtoB)特化の中古品流通プラットフォーム企業。1985年に世界初の「中古車テレビオークション」を開始。


 中古の自動車、二輪車、サーバー、スマホ、タブレット機器、ブランド品、楽器、医療機器、建設機械など幅広い商材に取り扱い拡大。適正な評価が難しい中古品を、独自の鑑定・検品基準によって「見える化」し、公平な取引の場を提供。


【3】ソニーグループ(6758)
 ゲーム、映画、音楽など無形コンテンツで稼ぎ、成長するグローバルな総合エンターテインメント企業。かつてビジネスの中心だった製造業(エレクトロニクス)事業は縮小。半導体(画像センサー)では高収益を上げる。


【4】三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)(以下、三菱UFJ)
 3メガ銀行グループの一つ。商業銀行を中核として、証券、信託、リース、投資銀行業などを展開するユニバーサルバンク経営。海外進出で先行。


 タイのアユタヤ銀行、インドネシアのダナモン銀行などを傘下に持つ。また米国モルガン・スタンレーに出資し、戦略的パートナーとしている。


円谷フィールズHDについて

 円谷フィールズホールディングスは、2010年にパチンコ・パチスロ開発大手のフィールズが、ウルトラマンのIPを持つ円谷プロダクションを買収(完全子会社に)して誕生しました。そこから円谷プロの復活成長が始まりました。


 ウルトラマンの制作会社であった円谷プロは、2000年代に深刻な経営難となりましたが、2010年以降にフィールズの資金を使って新たな成長期に入りました。


 2013年開始の「ウルトラマンギンガ」以降、毎年新作を投入する新世代シリーズを定着させ、テレビ放送と連動した玩具・ライセンス収入の安定化を図りました。2022年公開の「シン・ウルトラマン」は、興行収入40億円を超えるヒットとなりました。


 ウルトラマンIPビジネスでは、海外展開を急速に進めています。YouTubeやNetflixなどでの配信を増やし、世界中の視聴者が同時に新作を視聴できる環境を整えました。


 現在、世界100以上の国と地域で視聴可能であると推定されます。

台湾、香港、タイなどのアジア諸国では、特に1960年代の「ウルトラQ」「ウルトラマン」から始まる長い配信の歴史があります。海外のIPビジネスでは、特に、中国の貢献が大きくなっています。


<円谷フィールズHDのセグメント情報:2026年3月期および2027年3月期(会社予想)>
【クイズ】円谷FH、オークネット、ソニーG、三菱UFJ…最高益予想&配当利回り5%超はどれ?
出所:同社有価証券報告書および中期経営計画、▲はマイナスを示す

正解

 予想配当利回りが5%を超えているのは、【1】円谷フィールズHDと、【2】オークネットです。
以下、クイズに出した4社の株価指標をご覧ください。


<円谷フィールズHD・オークネット・ソニーグループ・三菱UFJの株価指標:2026年8月25日>
【クイズ】円谷FH、オークネット、ソニーG、三菱UFJ…最高益予想&配当利回り5%超はどれ?
出所:各社決算短信・QUICKより作成。配当利回りは今期1株当たり配当金(会社予想)を8月25日株価で割って算出。今期とは円谷フィールズ、ソニー、三菱UFJは2027年3月期、オークネットは2026年12月期。1株当たり配当金は円谷140円、オークネット82円、ソニー35円、三菱UFJ96円

 円谷フィールズHDは2027年3月期、オークネットは2026年12月期、ともに会社予想で、売上高、営業利益、経常利益、純利益がそろって過去最高を更新する見通しです。にもかかわらず、予想配当利回りは5%を超えていることから、私の投資判断は「買い」です。


 ソニーグループは、配当利回りは低いが、成長株として投資する価値が高く、「買い」と判断しています。


 2020年11月17日時点の三菱UFJ株は、株価461.1円、配当利回り5.4%、PER9.9倍、PBR0.35倍と非常に割安でした(出所:2020年11月17日トウシルレポート「 配当利回り5.3%~6.0%!3メガ銀行株の「買い」判断を継続 」)。


 株価はそこから7.6倍に上昇しました。連続で増配してきましたが、それでも、配当利回りは2.7%まで低下しました。PBRも1.7倍まで上昇し、特に割安とは言えませんが、引き続き、好業績株として継続保有して良いと思います。


 あるいは一部利益確定売りして、円谷フィールズHDやオークネットなどの好業績株を少しだけ買ってみても良いかと思います。


「超」成長株の見つけ方

 AIエージェント、フィジカルAI、エネルギー、バイオ、宇宙など、これから日本株をけん引する成長テーマが増えてくると思います。

成長株投資にチャレンジしたい方に、以下、私の新著をご紹介します。幻冬舎より5月27日出版されました。


 私がファンドマネージャー時代に実際にやっていた成長株の見つけ方を解説しています。


2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーが明かす「超」成長株の見つけ方
【クイズ】円谷FH、オークネット、ソニーG、三菱UFJ…最高益予想&配当利回り5%超はどれ?
「2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーが明かす「超」成長株の見つけ方」書影

(窪田 真之)

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