これまで3000人以上の男女の相談に乗ってきた、恋愛・婚活アドバイザーの菊乃です。髪もボサボサで化粧もしない“完全なる非モテ”から脱出した経験を活かし、多くの方々の「もったいない」をご指摘してきました。
誰も言ってくれない「恋愛に役立つリアルな情報」をお伝えします。

15~39歳の35%が「結婚するつもりはない」

先日、こども家庭庁が行った「若者10万人」を対象にした初の大規模調査が、大きな話題となりました(2026年5月20日~8月5日インタ―ネット調査、有効回答約6万8000人の途中報告)。

15歳~39歳の未婚者のうち、なんと35%が「結婚するつもりはない」と回答したのです。

「いずれは結婚したい」(38%)とほぼ拮抗しており、「2~3年以内に結婚したい」(10%)を大きく上回る結果となりました。
結婚へのハードルは、「収入への不安」「自由時間がなくなる」が上位でした。

43歳男性の“失礼すぎる質問”に、凍りついた38歳婚活女性。...の画像はこちら >>
この「結婚離れ」が加速する中で、実は婚活現場の価値観も激変しています。

かつては「結婚=子ども」が当たり前とされてきましたが、いま、ある層の男性たちがじわりと人気を集めています。それは、「子どもはいてもいなくてもいい」と明言する、少数派の男性たちです。

婚活男性の「子ども希望圧」に悩む女性は多い

「子どもがいなくてもいい」派がじわりと人気なのは、逆に言えば、多数派男性の「子ども希望圧」に悩む女性が多いことの裏返しでもあります。

結婚相談所を利用する男性は、今でも9割以上が「子ども希望」です。30代ならまだ理解できるのですが、40代、50代の男性でも「自分の子どもが欲しい」と条件に掲げる人は少なくありません。しかし、その「熱意」が時に女性を追い詰め、良縁を遠ざけていることに気づいていない男性があまりに多いのです。

去年ご相談にみえた由希子さん(仮名・38歳)は、まさにその「子ども希望圧」に困り果てていた一人でした。

43歳男性の“失礼すぎる質問”に、凍りついた38歳婚活女性。“子どもプレッシャー”の現実と、小さな変化とは
画像はイメージです(以下同)
由希子さんは結婚相談所に入会した際、担当アドバイザーからこう助言されたそうです。


「結婚相談所だと子どもを希望する男性が圧倒的に多い。だから、子ども希望欄を『希望しない』に設定すると、お見合いの成立率が極端に下がります。まずは『お相手と相談』にしておきませんか?」
由希子さんは戸惑いながらも、そのアドバイスに従いました。

「子どもが絶対に要らないとは思っていないけれど、授かるかも分からないし、相手と相談してどうにかなるものでもないと思うんですけど……。でも、そういうものかと思って『お相手と相談』を選択して活動していました」

38歳女性に「由希子さんって、子ども産めますか?」

そんな折、趣味が近く、お見合いでも話が弾んだ43歳の男性と出会いました。距離感が縮まったと感じた3回目のデート。彼から放たれたのは、あまりにデリカシーのない質問でした。

「由希子さんって、子ども産めますか?」
由希子さんは凍りつきました。
「欲しいとは思っていますが、こればかりは授かりものですし、私が決められることではないので……」

はっきりと答えられずにいると、彼は「はぐらかされた」と感じたのでしょうか。その直後、相談所を通じて交際終了の連絡が来ました。由希子さんは深く傷つきます。「男性が見るのは産めるかどうかだけなの?」と男性不信にもなったそうです。

由希子さんの思いは、もっともです。


仮に最速で成婚し、すぐに妊娠・出産したとしても、タイミングは39歳。妊活をしたとしても、流産などのリスクは年齢とともに上がっていきます。それなのに、自分は40歳を過ぎていることを棚に上げて、女性を「産む機械」のように品定めする態度は、あまりに不躾(ぶしつけ)です。

「子どもはいなくても」派の男性と結婚、出産

ただ、物語には続きがあります。由希子さんはその後、ご縁があった別の同い年の男性と結婚し、なんと40歳で出産したのです。

お相手は離婚歴があり、プロフィールにはこう書いてありました。

「子どもは授かりものと考えています。授からなくても2人で支え合って暮らしていきたい」

この「子ども欲しい」圧がつよすぎない姿勢が、安心感を与え、結果として幸せな家族を築くことにつながったのです。

43歳男性の“失礼すぎる質問”に、凍りついた38歳婚活女性。“子どもプレッシャー”の現実と、小さな変化とは

「子どもは欲しくない」と明記する20代婚活女性も

「子どもを望まないのは高齢出産の可能性がある層だけだろう」と考えるのは、今の時代では大きな間違いです。20代の若い女性であっても、自ら「子どもはいなくてもいい」と考える層が増えています。

27歳の春香さん(仮名)は、「子どもは欲しくない」という意志を持って婚活をしていました。

数年前なら、20代女性は「子どもが欲しい」という方が圧倒的多数派で、「子ども欲しくない」という希望で活動しているアラサー女性はほとんど見かけませんでした。しかし、現在は違います。

春香さんはその理由をこう語ります。


「ずっと一人でいるのは寂しいし、支え合っていく家族は欲しい。でも、子どもを育てるのは本当に大変そう。今の経済状況や社会環境で、産んだ後にしっかり育てられないというのは無責任。仕事と両立できる自信もありません」

彼女は自分の考えをプロフィールにも明記し、マッチングアプリと結婚相談所を併用して活動しました。「子どもを希望しない20代女性」は需要がないのでは、と心配もありましたが、結果は意外なものでした。

驚くほどスムーズに、半年で結婚した相手とは

春香さんが積極的に自分から申し込みをしたこともあり、婚活は驚くほどスムーズに進展。半年も経たずに、20代で実家暮らしの男性と婚約したのです。

「彼のプロフィールには『子ども希望』とありましたが、実際にお会いしたら『別に絶対とは思っていない』と言っていました。彼自身、子どもに関しては、いてもいなくてもいいという柔軟なスタンスだったんです」

一番の難関かと思われた「相手の親の反対」についても、彼は頼もしかったそうです。親に対し、「ここで結婚しないと、俺はずっと子ども部屋おじさんのまま独身だよ」と(半分脅しのように)説得してくれたと言います。

現在、日本人男性の生涯未婚率は約28%(3.5人に1人)に達しており、親世代にとっても「孫の顔を見る」ことより「息子が一生独身でいるリスク」の方が現実的な脅威となっているのかもしれません。

「出産は命がけ。僕が気軽に要求するのは違う」

そんな中、婚活市場で一部の女性から強い人気を集めるのが、大祐さん(仮名・33歳)のような男性です。


医療機関に勤務する大祐さんは、子どもについて「いてもよいし、いなくてもよい」と考えていました。30代の婚活男性としては珍しい考え方であることを伝えると、彼はこう答えました。

「そうなんですか。出産って、現代であっても女性が命がけでやることですよね。授かれば嬉しいけれど、僕が気軽に『欲しい』と要求するのは、ちょっと違うと思うんです」

この素晴らしい考え方に私は感銘を受け、そのままプロフィールに盛り込むことを勧めました。

43歳男性の“失礼すぎる質問”に、凍りついた38歳婚活女性。“子どもプレッシャー”の現実と、小さな変化とは
公園を歩くカップル
大祐さんのような考え方は、子どもを強く希望している女性にとっても、実は非常に好印象に映ります。「子どもが欲しいから私を選ぶ」のではなく、「私という人間を尊重し、リスクを理解してくれている」と感じるからです。

妊活や子育ての苦労への解像度が上がった

なぜ、これほどまでに「子ども」を前提としない結婚観が広がっているのでしょうか。

こども家庭庁の調査では、結婚に消極的な理由として「収入への不安」「自由時間がなくなる」が上位に挙がっています。

と同時に、女性にとっては妊活や子育ての苦労について、解像度が上がったことも影響していると思います。

企業や自治体が妊活・育児を支援する制度が整ってきたのは良いと思う一方、近年SNSなどで「妊活のリアルな苦労」や「育児の大変さ」を発信する人が多くいます。妊活情報が増え、「卵子凍結」は女子大生でさえ知っています。


「働きながらの妊活の苦労」や「仕事と育児両立の大変さ」の解像度が上がることで、女性たちは非常に慎重になっています。20代でも「子どもはいてもいなくてもいい」と考える女性が増えたのは、決してわがままではなく、冷静に人生を見つめた結果のリスク回避策とも言えるでしょう。

その一方で、男性側はいまだに「結婚は子どもを授かる手段」「自分の遺伝子を残したい」と無邪気に考えているケースが散見されます。産む当事者ではないため、情報のアップデートが遅れているのかもしれません。

だからこそ、前出の大祐さんのように、「相手の立場に立って考えることができる男性」が、希少価値の高い存在として人気になるのです。

今の時代、婚活で人気なのは、条件を押し付ける人ではありません。「もし授からなくても、あなたと一緒にいたい」と言える、パートナーへの深い敬意を持った人です。

<文/菊乃>

【菊乃】
恋愛・婚活アドバイザー、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。
Twitter:@koakumamt
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