日本株市場では、株価純資産倍率(ピー・ビー・アール:PBR)1倍割れの割安銘柄が注目されています。今日は、株価「PBR1倍割れ」の意味合いについて学びつつ、具体的な銘柄も探してみましょう。


【投資クイズ】キリンHDとアサヒグループHD、住友ゴム工業と...の画像はこちら >>

今日のクイズ

 今日のクイズは、一つ目が「株価純資産倍率(ピー・ビー・アール:PBR)1倍割れ」の意味を問うもので、二つ目は「どのような銘柄がPBR1倍割れなのか?」が学べるものです。


【第1問】


 A社のPBR0.5倍、B社のPBR2倍です。PBR0.5倍のA社は、以下【1】【2】のどちらでしょう?


【投資クイズ】キリンHDとアサヒグループHD、住友ゴム工業とブリヂストン…PBR1倍割れはどっち?
出所:筆者作成

【投資クイズ】キリンHDとアサヒグループHD、住友ゴム工業とブリヂストン…PBR1倍割れはどっち?
出所:筆者作成

【第2問】


 以下の鉄鋼・機械業界の2社【1】【2】のうち、PBR1倍割れはどちらでしょう?


【1】    日本製鉄(証券コード:5401) 以下、銘柄名の後の()内は証券コード
【2】    三菱重工業(7011)


 以下のJR関連の2社【3】【4】のうち、PBR1倍割れはどちらでしょう?


【3】    JR東日本(9020)
【4】    JR東海(東海旅客鉄道:9022)


 以下のタイヤメーカー2社【5】【6】のうち、PBR1倍割れはどちらでしょう?


【5】    ブリヂストン(5108)
【6】    住友ゴム工業(5110)


以下の飲料・食品業界の2社【7】【8】のうち、PBR1倍割れはどちらでしょう?
【7】    アサヒグループホールディングス(2502)
【8】    キリンホールディングス(2503)


バランスシートとは

 第1問の図は、企業のバランスシート(貸借対照表)を示したものです。
バランスシートについて、簡単に説明します。


バランスシート(貸借対照表)=資産・負債・資本の目録
【投資クイズ】キリンHDとアサヒグループHD、住友ゴム工業とブリヂストン…PBR1倍割れはどっち?
バランスシート(貸借対照表)=資産・負債・資本の目録

 バランスシートを見ると、事業に使う資産を得るための資金をどう調達したか分かります。上の例では、資産100億円を、負債(借金など)60億円+資本(株主の出資金など)40億円で調達したことが分かります。


 この会社は、自己資本比率(自己資本÷総資産)が40%です。


ヒント:PBRとは、株価割安度を示す株価指標のこと

 PBRとは、株式時価総額が、自己資本(純資産)の何倍であるかを示す値です。


【投資クイズ】キリンHDとアサヒグループHD、住友ゴム工業とブリヂストン…PBR1倍割れはどっち?
PBRの計算の方法

   倍率が低いほど、株価は割安と判断されます。


正解

【第1問】


 正解は【2】です。【2】の図はPBR0.5倍を示しています。【1】の図はPBR2倍を示しています。


 PBR0.5倍とは、株式時価総額が、資本の半分(0.5倍)しかない状態です。


 PBR2倍は、株式時価総額が資本の2倍、という意味です。


【第2問】


 正解(PBR1倍割れ)は、


【1】日本製鉄、【4】JR東海、【6】住友ゴム工業、【7】アサヒグループHDです。


<設問に出した8銘柄の株価指標:2026年9月15日時点>
【投資クイズ】キリンHDとアサヒグループHD、住友ゴム工業とブリヂストン…PBR1倍割れはどっち?
出所:QUICKほか各種資料より楽天証券経済研究所作成、配当利回りは今期1株当たり配当金(会社予想)を9月15日株価で割って算出、今期とは日本製鉄・三菱重工業・JR東日本・JR東海は2027年3月期、他は2026年12月期

 上記に挙げた8社は全て、私が投資対象として推奨している銘柄です。PBR1倍割れの4社は割安株として、他の4社はゆっくりと成長していく株として、評価しています。


なぜ今、PBR1倍割れ銘柄が注目されるのか

 東京証券取引所の上場企業で、「PBR1倍割れ」銘柄が約36%を占めています(9月15日時点)。財務内容が悪くて、収益力に問題があってPBR1倍を割れている銘柄ばかりならば、やむを得ませんが、そうではありません。財務内容が良好で、収益力も一定程度安定しているのに、PBR1倍を割れている企業が、日本にはたくさんあります。


 自社株買いを増やして自己資本利益率(ROE)を高めるなど、株価を上げる努力が足りないことが原因と考えられます。


 これに対して、東京証券取引所は、PBR1倍割れなど株式市場での評価が低い企業に対して、「株主価値改善策の開示と実施」を要請しました。これを受けて、PBR1倍割れなど割安株で、自社株買いを増やすなどの動きが出ています。


(窪田 真之)

編集部おすすめ