2026年6月28日(日)、東京都江東区青海の東京国際クルーズターミナルにて「第77回 東京みなと祭」が開催されました。この日、一般公開された海上自衛隊のむらさめ型護衛艦1番艦「むらさめ」は、多くの来場者で賑わいました。
そんな「むらさめ」の後部格納庫、普段ならヘリコプターが収まっている区画の奥に、護衛艦にはおよそ似つかわしくない物が置かれていました。それが複数台の「自転車」です。格納庫にあるこれらは趣味のアイテムなどではなく、立派な装備品の一種なのです。
なぜ、海上を行く護衛艦に自転車が何台も積載されているのでしょうか。
理由はシンプルで、護衛艦が寄港する基地や港が非常に広いからです。例えば、海上自衛隊の主要基地のひとつである横須賀地方総監部では、最も離れた入口どうしは1駅分ほどの距離があります。
この長距離を徒歩で移動するには時間がかかります。そこで自転車が活躍するというわけです。
移動手段であれば、軽量な電動モビリティやバイクもあるのではないかと思うかもしれません。しかし、そうではないのにも理由があります。
バッテリーやガソリンを動力源とする乗り物は、常時火災のリスクがつきまといます。海上での火災は小規模であっても命取りになりかねません。
ほかにも、自転車であれば免許がいらないため、海外でも容易に使うことができ、また老若男女問わず、ほとんどの隊員が乗れるというメリットもあります。
こうした事情から、場所によっては岸壁に自転車や搬出入用のリヤカーといった「時短アイテム」が並ぶこともあるそうです。いつも船の上にいるイメージが強い海上自衛隊員ですが、いざというときは颯爽と自転車を走らせ、「(家庭用)チャリで来た」と登場するのかもしれません。

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