◆サッカー北中米W杯▽準決勝 フランス0―2スペイン(14日、ダラス競技場)

 準決勝1試合が14日(日本時間15日)に行われ、スペイン(FIFAランク2位)がフランス(同3位)を2―0で下した。優勝した2010年南アフリカ大会以来、16年ぶりの決勝進出を果たした。

前半22分にFWオヤルサバルのPKで先制し、後半13分にはDFポロが加点した。今大会7試合1失点に寄与するボール保持と堅守を発揮し、8得点のFWエムバペを封じた。国際Aマッチ37試合無敗とし、トップタイに並んだ。19日(同20日)の決勝で、イングランド―アルゼンチン(同16日)の勝者と対戦する。フランスは3大会連続の決勝進出を逃した。

 無敵艦隊が最強集団を圧倒した。最終盤、スペインがパスをつなぐたびに「オーレ、オーレ」の大合唱がこだまし、4大会ぶりの決勝進出を告げる笛を迎えた。国際Aマッチは驚異の37戦無敗となり、18年から21年にかけて達成したイタリアの最多記録に並んだ。試合終了直前には余裕たっぷりの笑みを浮かべたデラフエンテ監督(65)が「壮観だった。フランスの前に立ちはだかったのは世界最高のチームだった」と、誇らしげに選手をたたえた。

 洗練された「組織」で、究極の「個」を圧倒した。前半22分、試合前日(13日)に19歳の誕生日を迎えたFWヤマルが獲得したPKをオヤルサバルが決め、後半13分にMFオルモとの華麗なワンツーからDFポロが追加点。

自陣ゴール前からパスをつなぐ連係は、スペイン伝統のパスサッカー「ティキタカ」の結晶だった。指揮官も「われわれは(ハイプレスに)対抗する手段を持っている。育成年代での取り組みのたまものだ。それを完璧に体現してくれた」と目を細めた。

 美しいパスサッカーで10年南アフリカ大会を制し、世界を魅了した。だが、その後の3大会は低迷。ブラジル大会は1次リーグ(L)敗退、ロシア、カタール大会は16強で散った。ボールを保持するスペインのスタイルは、世界の主流となった、ミスを突いて縦に速いサッカーの餌食になった。それでも、スペインは自国のプライドを貫き、洗練されたパス回し、徹底された立ち位置で応戦。縦に速い代表格のフランス、世界的ストライカーのエムバペ、デンベレを封じた。

 シャビ氏ら世界一を経験したレジェンドが多く見守る中、対フランスには3連勝で力の差をあらためて示した。4大会、16年ぶりの優勝まであと1つ。

決勝を制すれば、無敗記録も更新する。「あと一歩が残っている。それを達成するために全力を尽くす」と指揮官。2度目の世界一も、スペインのスタイルで勝ち取る。

 ○…スペインGKシモンはペナルティーエリアの外まで飛び出た2度の好守で無失点に貢献した。前半42分、守備ラインの背後に抜け出したエムバペの突破をスライディングで阻止。後半36分にはエムバペへの浮き球パスを頭で防ぐと、すぐにエリア内に戻り、FWドゥエのシュートを体に当てて止めた。準々決勝でW杯最長だった連続無失点記録が650分で止まったが、存在感は変わらず。守備範囲の広さと好判断で、高い守備ラインの背後をカバーした。

 ○…スペインは19歳のDFクバルシが無失点勝利に貢献した。19歳のヤマルとともにフル出場。FIFAによると、W杯準決勝で10代の選手が2人先発したのは初めてだった。

クバルシは堅実な守備でエムバペを封じ、ほとんど決定機を与えなかった。全7試合に出場し、計1失点の守備を支えている。バルセロナの育成組織出身。縦パスで攻撃の起点にもなり「素晴らしい試合を展開することができた」と初々しくほほ笑んだ。

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