日立製作所、日立建機保有ゼロに LINEアプリ生みの親は出前館を買い増し 2026年8月の大量保有報告書

日立製作所が保有する日立建機の全株式を手放した。

M&A Onlineが大量保有データベースで2026年8月の大量保有報告書などの提出状況を調べたところ、日立製作所は日立建機の保有割合を9.98%から0%に引き下げた。

日立製作所、日立建機株を段階的に売却

2026年8月25日に提出した変更報告書(報告義務発生日は8月19日)では保有目的を「該当事項なし」とした。

直前の2026年5月に提出した変更報告書では、保有目的を「政策投資(発行会社との協力関係を維持していくため保有する)」としていた。

日立製作所は保有する日立建機株を段階的に減らしてきた。

2022年1月時点で50.83%だった保有割合は、2022年8月に保有株の約半分を伊藤忠商事と日本産業パートナーズが共同出資する特別目的会社に売却し、25.13%に低下した。

これに伴い、日立建機は日立製作所の連結子会社から持分法適用会社となった。

その後も株式の売却を進め、2025年11月に18.16%となり、日立製作所の持分法適用会社から外れた。

さらに2026年5月に9.98%へ低下し、8月についに0%となった。

日立建機は、報告義務発生日の2026年8月19日に「主要株主の異動の予定に関するお知らせ」を発表し、日立製作所について「引き続き事業上の重要なパートナーであり、今後もデジタル技術や自律運転技術の活用、電動化や部品供給などにおいて協力関係を継続していく」としている。

日立建機は2027年4月1日に社名を「ランドクロス株式会社(LANDCROS Corporation)」に変更する予定だ。

このほか、8月は日立製作所以外にも大手企業が保有割合を0%にした例があった。

三菱商事は自動車タイヤ大手のTOYO TIREの株式保有割合を20.00%から0%に、KDDIはニュースアプリ「グノシー」などを運営するGunosyの株式保有割合を16.23%から0%にそれぞれ引き下げた。

セガサミーホールディングスも電子書籍販売のパピレスの株式保有割合を8.72%から0%に引き下げた。

慎ジュンホ氏、出前館株を買い増し

LINEヤフーでCPO(最高プロダクト責任者)を務めるSHIN JUNGHO(慎ジュンホ)氏は、飲食物の宅配サービスを手がける出前館の株式保有割合を5.18%から6.22%に引き上げた。

保有目的は「中長期的な資産の保有」で、出前館に対して重要提案行為などを行う予定はないとしている。



同氏は2026年7月に出前館株を新規保有したばかりで、保有割合は5.18%だった。

LINEヤフーは自社のホームページで、同氏を「LINEアプリの生みの親」と紹介している。

LINEヤフーも出前館の大株主で、2025年2月時点で31.29%を保有している。

シティ、ヤマダHD株を7%超に

旧村上ファンド系の投資会社シティインデックスイレブンスは、家電量販店大手のヤマダホールディングス(HD)の株式保有割合を6.26%から7.33%に引き上げた。

シティインデックスイレブンスは2026年7月にヤマダHD株5.10%を新規保有した後、6.26%まで買い増しており、8月も保有割合を高めた。

7月の報告書では、ヤマダHD株が割安だと判断した場合、今後3カ月以内に5%超を買い増す可能性があるとしていた。

また、株主価値の向上に向け、増配や自社株買い、事業・資産の売却や買収、MBO(経営者による買収)を含む株式の非公開化などを提案する可能性も示している。

シティインデックスイレブンスはこのほか、8月提出分で三菱製紙株の保有割合を5.03%から6.12%に引き上げた一方、エクセディ株は10.20%から9.11%に引き下げた。

2026年8月の大量保有報告書などの提出件数は1008件で、このうち保有割合を増やしたのは293件、新規保有は147件、保有割合を減らしたのは500件、契約の変更などは68件だった。

文:M&A Online記者 松本亮一

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