中国伝統風水基礎講座 第26回-高木芳紀

 北京オリンピックが始まりました。2008年の8月8日、午後8時8分に開会ということで、中国では8が縁起のいい数字というニュースは、大いに話題になりました。
婚姻届をこの日に出したり、この日に合わせて子供を出産しようと、無理な帝王切開を医者に迫る母親もたくさんいたということで、中国の人たちの8へのこだわりが並みではないことはお分かりいただけたかと思います。

 さて、日本でラッキーナンバーといえば、まず最初に浮かぶのが7ですが、なぜ中国では8が一番の吉数なのでしょうか?

 実は答えは複数あるのですが、第一に8(バ)の発音が、「お金持ちになる」という意味の「發財」(バツァイ)の時の発音と同じ音である、というものがあります。お金儲けに関して熱心な中国人らしい発想ですね。

 また、8の字が「∞(無限大)」と同じ形ということもあります。(中国の飾り物で、∞が幾重にもなったような赤い紐の結び目を見たことはありませんか? あれは、∞がたくさんあるという象徴であるがゆえに、縁起がいいものとして、何かにつけ飾りにぶら下げられるのです。)子々孫々まで広がりをもって発展していくことを願う、人々の願いが込められた数でもあるのです。


 加えて、風水的にはもうひとつ吉の要素があります。風水には、地運という、地球規模の運気の流れ、サイクルがあります。これは、簡単に言うと20年ごとに運気の流れが変わっていくというものなのですがこの地運が今まさに「第八運」であり、8という数字は時流にピタリと合った、大吉数である!というわけです。

 特に今年の8月8日は、旧暦(太陰暦)でも7月の8日であることから、8が重なり(双八)最大級のめでたさなのだそうです。

 まさに、中国的には「この日しかない!」日を、オリンピックのスタート日にしたというわけです。この日を迎えるまでにはいろいろありましたが、ぜひいい大会にしていただきたいと思います。
(執筆者:高木芳紀)

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