2017年に最もブレイクした女優といえば、誰の口からも吉岡里帆(24)の名が真っ先に挙がるだろう。
当初はビジュアル先行のイメージがあったが、同年1月クールのドラマ『カルテット』(TBS系)での小悪魔演技で「ただ可愛いだけではない」と証明し、同7月クールのドラマ『ごめん、愛してる』(TBS系)ではヒロインを務めた。
さらに今年1月16日からスタートするドラマ『きみが心に棲みついた』(TBS系)で連ドラ初主演。桐谷健太(37)、向井理(35)という人気俳優を相手に堂々の主演を務める。
さらには「新CM女王」としても注目され、「UR都市機構」「ZOZOTOWN」「資生堂」など大手企業のイメージキャラクターに続々と起用。キツネコスプレで星野源(36)と軽妙な掛け合いを見せる日清「どん兵衛」のCMは人気シリーズとして定着し、CM総合研究所が発表した「2017年度『消費者を動かしたCM展開』」で特別賞を受賞した。
まさに飛ぶ鳥を落とす勢いの大活躍。
「デビュー当初はオーディションで落選続きで悔しい思いをしていたようです。しかし、2014年に『週刊プレイボーイ』(集英社)で水着グラビアデビューを果たし、清楚なルックスに似合わぬ見事なボディで注目度が急上昇しました。これをきっかけに男性人気が沸騰し、業界内の評価も一変。翌年から映画出演が相次ぎ、場末のホストクラブを舞台にしたコメディ映画『明烏』(2015年公開/福田雄一監督)でドタバタコメディに体当たりで挑んだことで女優として大きく成長しました。
吉岡のブレイクをさらに決定づけたのは、2015年に放送されたNHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』。ヒロインオーディションでは最終選考で落選したが、制作スタッフが「あの子に何か役をやらせたい」と感じ、波瑠(26)演じるヒロイン・あさの娘の親友役に抜擢。これによって知名度は全国区になり、2016年には異例の4クール連続ドラマ出演を果たした。
その一方で「美女タレントの登竜門」といわれる結婚情報誌「ゼクシィ」(リクルート)の9代目CMガールに起用され、それをきっかけにCMオファーも急増。前述したように「2017年ブレイク女優1位」「新CMクイーン」という称号を得るに至っている。
まさに押しも押されもせぬ大人気女優に成長した吉岡だが、実は今年こそが最大の「正念場」だという。
「テレビ局やスポンサーの期待が天井知らずで高まっていますから、連ドラ初主演となる『きみが心に棲みついた』は絶対に失敗できない。あまりに急激なブレイクだったため、いわゆる『2年目のジンクス』を危惧する声もあります。また、ブレイク後に水着グラビアを封印している者の、いまだに男性人気が先行しているので、女性視聴者が中心の恋愛ドラマに不安要素があるとの指摘もある。しかし、逆に言えば同作がヒットすれば吉岡の女優としての評価は盤石。いずれにしても、同作が吉岡にとっての正念場となるでしょう」(前同)
2017年に大飛躍を遂げた吉岡のとっての今年最初の大勝負。どのような演技を見せてくれるのか、ドラマのスタートを楽しみに待ちたい。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)