加藤ミリヤ 叶わない恋はダメとは言えないけど代償があるかもしれないんだよとは言いたい/インタビュー2

■加藤ミリヤ/New Single『最高なしあわせ』インタビュー(2/4)

――インタビュー1より

人生一度きりだと考えると、自分の愛を貫こうとすることは別に仕方のないことかなって……

――「幻」の歌詞はどのように着手したんですか?

ミリヤ:恋を思い出してるような曲を書こうかな、っていうくらいのざっくりしたイメージで書いていったんです。で、最終的に出来上がってみたら「うわ、こわーい」「これ、ひとりの恋愛ストーリーになってる」みたいな(笑)。でも、せっかくだから三部作にしちゃう?みたいなノリだったんです。

――「最高なしあわせ」で伝えたかった、最高な幸せのカタチとは?

ミリヤ:自分が愛を与えて、それに対して「これくらい返ってくるな」って思ってたら、それ以上のものを返してもらえたときに、私は最高な幸せだなって感じたんです。だから、そういうことを書いていこうと。

――それにしても、この曲の歌詞は、加藤ミリヤに珍しいくらい、言葉遣いがまっすぐで、奇を衒(てら)ったところがないですね。

ミリヤ:そうですね。だから、メチャクチャ難しかったです。とにかく難しかった。「これじゃ普通じゃないかな?」みたいに思っちゃって。

――なんか物足りないな、とか。

ミリヤ:でも、そこにトライするのが今回の目的だったんで。そしたらスタッフのみんなが「いいと思う」って勇気づけてくれたので(笑)、じゃあこれでいいのかって。とにかく歌が引き立つことをいちばんに考えたメロディー、歌詞、オケをめざしたんです。
加藤ミリヤ 叶わない恋はダメとは言えないけど代償があるかもしれないんだよとは言いたい/インタビュー2

――2曲目「愛の国」は叶わない恋がテーマですね。現実を直視するスタンスが“らしいな”と思いました。

ミリヤ:実際、私の周りにもそういう恋愛をしてる人はいるから、そういう子たちのことを知りたいなと思ったのが曲作りのいちばんのキッカケですね。だって、わざわざ、しかも私たちの年齢でそこに飛び込むって結構ヘヴィーじゃないですか。それでもその男性のことが好きとか、一緒になりたいと思うのってどういう気持ちで恋愛に向き合ってるのかなって。それで友達の話を聞いたり、あとはネットサーフィンしまくって自分なりに解釈して書いたんです。

――冒頭の2行で主人公の気持ちや状況を端的に言い表してますね。

ミリヤ:そこはメッチャクチャ悩んで書き出したラインなんです。どこからそういう関係が始まったのかな?と考えると、キスをした日から覚悟を決めるっていうことだなと。「覚悟を決めてるな、この子たち」って思ったんですよ。

――そもそも叶わない恋についてはどういう考えなんですか?

ミリヤ:ひと言で言うのは難しいんですけど、いたしかたないことかなって思います。男女のことなんで、「一生、一緒にいる」と思っていても、そうならないこともいっぱいあるし、何が正解かっていうのはないと思うので。そう考えると、その人と出会ったことに意味があるのかなって思っちゃうんですよね。だから、人生一度きりだと考えると、自分の愛を貫こうとすることは別に仕方のないことかなって……。自分には経験がないことなんではっきりわからないんですけど。

――頭ごなしに叶わない恋はダメっていうのはちょっと違うかなという感じ?

ミリヤ:そうですね。その子たちと話すと“めっちゃ本気なんだね、お互い”って思うから。その本気さを知ると切なかったりしたんですよね。

――始まりは辛い恋でも、結果、結ばれて幸せになるカップルもいますしね。事情や状況は十人十色、ケースバイケースだし。

ミリヤ:そうなんですよね。だから、話を聞いて、わりと先入観を持ってたなと思ったし。いろんなカタチがあって、いろんなパターンがあるんだなと知ると、一概にダメとは言えないなって。とはいえ、この曲では、<誰かの夢 大事なもの 壊しても〜>と歌ったんです。壊してることなんだよ、とは言いたかったからそう書いたんです。
加藤ミリヤ 叶わない恋はダメとは言えないけど代償があるかもしれないんだよとは言いたい/インタビュー2

――「幻」は、自分を通り過ぎていった恋を謳っていますが、なぜ「幻」と付けたんですか?

ミリヤ:私自身、過去の恋愛を引きずらないというか、終わったらもう連絡も一切取らないタイプなんですね。そうすると、その恋って最初からなかったのかも……とか思うんですよ(笑)。

――あれはこの世にあったことなのかって(笑)。

ミリヤ:そう(笑)。関わりがまったくなくなるから。だから、思い出っていうよりは幻だなって。「あぁ、懐かしいな」とかならないんですよ。「良かったな」とかもない。「ああいうことがあった……かも?」みたいな感じだから、それをそのまんま表現しようと。

――つぶやいてるような歌い方も含めて、“幻”感が出てるなと思いました。胸にぽっかり穴が空いた感じがサウンドや歌にすごく現れてるなって。

ミリヤ:ぽつりぽつり歌ってるというか、喋ってるみたいな感じにしたかったんです。この歌い方はこれまであまりないアプローチだし、自分でも気に入ってます。

――インタビュー3へ




≪リリース情報≫
■New Single
『最高なしあわせ』
2016.12.07リリース

【初回生産限定盤】CD+DVD
SRCL-9188~89 / ¥1,574(税抜)

【通常盤】CD
SRCL-9190 / ¥1,204(税抜)


[収録曲]
1. 最高なしあわせ
2. 愛の国
3. 幻
4. 最高なしあわせ-Drama exclusive mix-
<DVD> ※初回生産限定盤のみ収録
最高なしあわせ -Music Video-

■Live DVD / Blu-ray
『“DRAMATIC LIBERTY” tour 2016』
2017.01.11リリース

【初回生産限定盤】DVD
SRBL-1731~32 / ¥6,900(税抜)
※DVD+CD / スリーブケース / ポスター型ブックレット
【初回生産限定盤】BD
SRXL-113~14 / ¥7,900(税抜)
※DVD+CD / スリーブケース / ポスター型ブックレット
【通常盤】DVD
SRBL-1733 / ¥5,000(税抜)
【通常盤】BD
SRXL-115 / ¥6,000(税抜)

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