東急電鉄の打ち出したマナー広告が再び「女性蔑視ではないのか?」とTwitterなどで物議を醸している。前回は電車内で化粧する女性を「みっともない」と切り捨てる動画広告やポスターを公開し批判を受けていたが、今回はヒールを履く女性を描いた広告に賛否の声が上がった。


女性の座り方だけになぜか焦点


東急電鉄は、いい街いい電車プロジェクト「わたしの東急線通学日記」と題し、上京したばかりの女性を主人公とする、マナー向上広告を打ち出している。2016年10月には車中で化粧する女性を取り上げ「都会の女はみんなキレイだ。でも時々、みっともないんだ。」と表現したコピーの文言に対し、「車内の酔っ払いとどっちがみっともないんですかね?」「女がそんなことをするのがみっともないっていう価値観?」などとと批判があった。

今回再び議論になっている広告のポスターは、電車の中でヒールを履いた女性がキレイな姿勢で座っているのを褒めるという内容。「ヒールが似合う人がいた。美しく座る人だった。」とのコピーが添えられている。女性の横にはそれぞれ、脚を大きく開いた男性と、足を組んでいる男性が座っているが、それに対しての言及はない。


これについてTwitterでは「まず男の方をみっともないと注意しろよ」「ヒールを履くのはほぼ女性だけなので、『女は足閉じて座れよ(男の座り方は自由)』というメッセージなの?」「脚を開いたり組んだりしている男性に『みっともない』とは言わず、きちんと座ってる女性を褒めるという表現。これで脚を広げて座ってる男性に届くんでしょうか」と怒りの声が次々にあがっている。

「男性への注意喚起」と擁護の声も


他にも、キレイに座っている女性を誉めることで「ヒール関係なく女性は脚を閉じて座れって押し付けてる感じ」「暗に汚い座り方をしている女性が多いと言われている気がする、陰湿でなんかムカつく」「トイレによく貼ってある『いつも綺麗に使ってもらいありがとうございます』的な無言の圧力だよなーこれ」といったものも。

しかしこういった意見に対しては、汚い座り方をしている男性をあえて横に置くことで「暗に男性への注意喚起になっているのでは?」と擁護の声もあがっている。