先日、芸能界引退を発表したタレントの島田紳助さん。
 本業のお笑い以外にも本の執筆も精力的にこなし、総著作数は実に20作を超える。

そんな彼の最後の著作となったのが、「島田紳助100の言葉」(ヨシモトブックス)。いままでの本は別のライターが書いたものがほとんどであったが、今回だけは「自分で自分の思いを文字にして、伝えたかった」とし、“100%島田紳助が書いた本”として発売されたものだった。

 この「島田紳助100の言葉」は今年2月に全国販売されたものだが、実はこの本には数か月後の「切腹引退」をほのめかすような記述があったのではないかと一部で話題になっている。

 特に多くの指摘を受けているのが、「24の言葉 大きな使命もなく」である。
 この項目のテーマは「自分の生まれてきた理由」。『我々は特に大きな使命も無く生まれているのだから、せめて楽しく生きよう』というのが紳助の主張であるが、なんと最後に「島田紳助の引退」について語っているのだ。

 文中には「現に私が引退しても、誰も困りません。急に辞めるから困るだけで一年後に辞めると言ったら何も困りません」(P32より一部引用)と書かれている。
 紳助さんはこの文章通り急に辞めることになったため、多くの関係者に迷惑をかけてしまったのだが、この文章が不気味なのは「仮に」ではなく「現に」と既に起こった事実として述べているところである。前述の通り、この本は「100%紳助の書いた本」だけに「あの引退劇は予定調和なのでは?」と見る動きもあるが、もっともこれは「2004年の謹慎事件の経験から感じたことでは?」という意見もある。

 なお、この本のキャッチコピーは「今どうしてもあなたに伝えたいことがある」と読者に訴えかけたものであり、「最後の著作」としてこれ以上無いキャッチだったこともこの噂にリアリティを与えているようである。

画像:「島田紳助100の言葉」