国際親善試合が9日に行われ、なでしこジャパン(日本女子代表)はアウェイでドイツ女子代表と対戦し、2-2で引き分けた。

 欧州遠征を行っているなでしこ(FIFAランキング7位)は、4日にフランス女子代表(同4位)と対戦し1-3で敗戦。
中4日で臨むドイツ(同2位)との一戦はメンバーを3人変更し、GK山下杏也加、FW横山久美、FW小林里歌子に代わって、GK平尾知佳、MF遠藤純、FW菅沢優衣香がスタメンに名を連ねた。

 試合の立ち上がりはドイツの攻勢を受け、8分にリナ・マグルにペナルティエリアへ抜け出されてシュート、直後にもアレクサンドラ・ポップのヘディングシュートを浴びたが、得点は許さず。25分には左サイドからのFKでジェニファー・マロジャンに壁の外側を巻いてゴール左隅を狙われたが、ここはGK平尾知佳がキャッチした。

 スコアが動いたのは35分、なでしこが相手のミスを突いて先制する。長谷川唯が、前に出ていた相手GKの中途半端なパスに反応し、ダイレクトで蹴り込んで先制のゴールネットを揺らした。前半はなでしこが1点リードで折り返す。


 しかし後半に入って53分、左サイドからクロスを上げられると、ポップに打点の高いヘディングシュートを叩き込まれて同点とされる。なでしこは55分に横山と小林を投入。62分に小林が長谷川の縦パスでエリア左に抜け出しシュートを放つが、わずかに右へ逸れる。

 それでも69分には再び相手GKのパスミスから勝ち越しに成功。高い位置でパスをカットした中島依美と横山がパス交換でエリア内に持ち上がり、最後は横山が中島の折り返しを右足で流し込んで勝ち越しゴールを奪った。だが72分、相手のクロスをGK平尾がキャッチしきれず、こぼれ球をスベニャ・フートに押し込まれて再び同点となった。


 なでしこは90分、右CKを植木理子が頭で合わせたが、シュートは相手DFの好セーブに阻まれる。逆に後半アディショナルタイム2分にはマロジャンにエリア内へ抜け出されてピンチを迎えたが、ここはGK平尾が好守で立ちはだかった。試合はこのまま終了。なでしこは6月にフランスで行われる女子ワールドカップ前最後の遠征を1分1敗で終えた。

【スコア】
ドイツ女子代表 2-2 なでしこジャパン

【得点者】
0-1 35分 長谷川唯(なでしこ)
1-1 53分 アレクサンドラ・ポップ(ドイツ)
1-2 69分 横山久美(なでしこ)
2-2 72分 スベニャ・フート(ドイツ)

【スターティングメンバー】
ドイツ女子代表(4-2-3-1)
シュルト;ヘンドリッヒ(75分 ダルマン)、へーゲリンク、エルジッヒ(46分 ドールスン)、シュヴァーアス(46分 クナーク);オーバードルフ(46分 ゲースリンク)、マグル;フート、マロジャン、グヴィン;ポップ(81分 ブレマー)

なでしこジャパン(4-2-3-1)
平尾知佳;清水梨紗(72分 宮川麻都)、熊谷紗希、南萌華、鮫島彩;杉田妃和、三浦成美(83分 猶本光);中島依美(83分 植木理子)、長谷川唯、遠藤純(55分 小林里歌子);菅沢優衣香(55分 横山久美)