冬の風物詩「おでん」。そんなおでんに今ちょっとした動きが起きている。


おでんの具でかなりの存在感を占める水産練り物の産地・小田原で「小田原おでん」なるものが登場したのだ。

小田原には水産練り製品の製造業者はたくさんあるのに、おでん屋が少ない。その素朴な疑問から、小田原を“おでんの街”にしようと創業100年を超える老舗の蒲鉾店、丸う田代などが中心となって昨年、「小田原おでん会」が発足した。

「小田原おでん」の特徴は今までのおでんのイメージにとらわれずユニークな食べ方にもチャレンジしてみよう、ということにある。
しょうゆ味、カツオだしだけでなくカレー味やトマトを使ったイタリアン風味などの提案もそんな活動のあらわれの一つ。隣県静岡ではサバとイワシを使った練り物「黒はんぺん」をアピールした「静岡おでん」が根強い人気となっている。
これに対抗というわけではないけれど、小田原の練り物をアピールしていこうという気概を感じる。

今年秋に行なわれた「小田原おでん祭り」には七種の味として鰹だし、鶏がら、貝柱、中華味、カレー味、サフラン味、梅味噌、とうがらし味噌、ごま味噌、マヨネーズが登場。からしの代わりに梅味噌をつけるなど今までのおでんのイメージをくつがえすものばかり。練り物とカレー味? と一瞬耳をうかがうようなものもあるが、実はコレがなかなかいけるらしい。

この「小田原おでん会」の食べ方にルールはないので、美味しく小田原の幸を食べてくださいということか。ちなみにこのカレー味のおでんは来年1月から小田原の学校給食にも登場するとのこと。


そして、1月22日からは横浜のカレーミュージアムにも「小田原おでん会」としてカレー味のおでんの店が登場するとのこと。「小田原おでん」=カレー味ではないけれど、まずはお試しあれ。(こや)