
その最も古いケーブルカーは奈良県の生駒山にあって、歴史ある車両が使われていたのですが、老朽化という面もあり、数年前にリニューアルされました。
てっきりケーブルカーの本場、スイスあたりの新車を導入して、ぴかぴかでカッコよく生まれ変わるのだろうと思っていたのですが、仕上がってみてびっくりです。ぴかぴかです。確かに。でも、「電飾が」ぴかぴかしております。車両に名づけられた愛称は「ミケ」と「ブル」。猫と犬、です。
私が訪れた日は、雨の土曜日。既に夕方近くて、山上にある遊園地は天候不順で早めに閉園しておりました。麓の駅で待っていると、静かにホームに滑り込んできました。猫が。ミケが。ぴかぴかしながら。
遊園地に向かう車両としては上出来です。きっと子供たちは大喜びでしょう。途中駅で乗換えがありますが、そちらの車両は「ドレミ」と「スイート」。森の音楽会と、お菓子がデザインされています。
途中駅周辺には、宝山寺という由緒正しいお寺があり、落ち着いた歴史ある宿も軒を連ね、お年を召した参拝客も多くおられます。
それでありながら、ここまで大胆なデザインを取り入れた英断に拍手です。
たぶんね、関東だったら、これ実現しなかったんじゃないかなあと思うのです。
乗っていて楽しくなる乗り物なんて、そうそう無いものです。駅に止まっている間もずっと電飾きらきらしている姿に、感服、満足なのでした。(谷和原のぞみ@お気楽ステーション)