ジャイアントコーンの大きさを調べてみた
画像提供:サンナッツ食品株式会社(上)加工前のジャイアントコーン(下)ウルバンバ地方ジャイコーン産地
子どもの頃に不思議に思っていたことを大人になって急に思い出すことがある。
ミックスナッツの中に入っているジャイアントコーン。

焼トウモロコシのように普段たべるトウモロコシに比べて1粒が倍以上大きい。子どもの頃は、どんなに大きなトウモロコシなのだろうと期待していたところ、「あれはそうゆう種類なんだって」という友達の言葉でなぜか納得した記憶がある。
大人となった今、思い出したら何となくそのままにするのも気持ちが悪いと思いさっそく調べてみた。

ジャイアントコーンの原産地は南米ペルーで、正式な名称は「ペルビアン・ホワイト・ジャイアントコーン」という長い名前。
インカ文明の旧都市クスコ(標高3500m)からさらに奥に入ったウルバンバ村(標高2900m)の極く限られた地域でしか生産できず、少しでも地域が外れると粒が小さくなってしまうといった貴重な品種の為、世界に広まらなかったとか。
日本にはじめてこのトウモロコシを輸入したのは神戸市にあるサンナッツ食品株式会社。

現在の会長が商社から紹介され1970(昭和45)年から加工に取り掛かるようになったのだそうだ。
「ジャイアントコーン」という名称も呼びやすいようにとサンナッツ食品(株)でつけたそうだが商品名は「ジャイコーン」と別になっている。

気になるトウモロコシ本体の大きさだが、全体の大きさは普通のトウモロコシとさほど変わらないのである。
実の部分が多い分だけ芯が細くなっている。
日本では収穫後に乾燥して輸入されていることもあり、実物を見ることは不可能に近い。
写真を見ると「な〜んだ」とがっかりしそうだが、よく考えると粒だけ大きいというのはやっぱりすごい。

日本人なら誰でも考えることだと思うが、このジャイアントコーンを焼きトウモロコシにできるのか、というとそれは残念ながらできない。
この品種は、味がなくてちょっと皮が固いということもあって、加工しなければ美味しくない。世界各国でも加工法は違うけれども、ほぼ同じような形で食べられているのだそうだ。

営業部の鈴木さんに人気のナッツ類について伺ったところ、最近は松の実、カボチャの種、ひまわりの種などが人気上昇中とか。
ひまわりの種には良質のたんぱく質、マグネシウム、カルシウム、カリウム、鉄分、ビタミンE、B1、B6、リノール酸、亜鉛、葉酸、トナリン、アルギニンなどいろいろな栄養が含まれていて、大リーガーやスポーツ選手などが健康管理の一環として好んで食べているのだそうだ。

私は「ジャイアントコーン」は、かなり小さな頃に食べたような記憶があったが意外と歴史は新しかった。
どこか子どもの頃の記憶は当てにならないところがある。また小さな頃の疑問が顔を覗かせたら色々と調べてみたいものです。ちなみにグリコのアリスクリーム「ジャイアントコーン」は1978(昭和53)年に登場。(こや)