使い捨てカイロ、いつから「もまずに使用」に?
これが、白元の立体的に包んで温める「ホッカイロ 首・肩用、腰用、ひざ用」。カイロもかゆいところに手が届く時代になりました。ちなみにこちらもやっぱり、もみません。
使い捨てカイロのパッケージの注意書きを見ると、「軽く数回振ってください」とか「もまずに使用してください」とある。

私の場合、過去の経験が染み付いているせいか、「カイロ=もむ」がクセになっており、使用法を読まずに、うっかりもんでしまっていたことも多いのだが、いつからもまずに使用になったのか? もむなんて、さして手間じゃないじゃないか。
むしろ、もむくらいの仕事をさせてもらったほうが、「自分が起動してやった!」的な気持ちになるのに。

「ホッカイロ」でおなじみの、白元に聞いてみた。
「もむタイプのカイロが日本に登場したのは1978年(他社製)。もまなくて良い、貼るタイプのカイロは、白元からは89年に発売されました。他のカイロメーカーも同時期だと思います」とアドコミュニケーション担当者は言う。
あれ? もまなくて良い歴、案外、長いな。私は「うっかりもみ」を15年以上続けてたってことか?

それにしても、「もまないで使用」のものを「もんで使用」した場合、何か問題でもあるのか?
「貼らないタイプのカイロは、軽くもむ程度なら実際には問題はありません。ただし、あまりにも強くもみすぎると、通気孔から原料が漏れてしまうので、注意が必要なんですよ」
また、
「貼るタイプのカイロは、もんでしまうと中身の原料が片寄ってしまい、衣類に貼ったときに身体にフィットしないので、もむのは避けて下さい」
やっぱり「もむ」には、「原料が漏れる・偏る」という問題があったんですね。

この「もまずに使用」を実現したのは、スゴイ技術力のようで、
「貼るタイプは、酸素を通すフィルムが特殊なので、発熱時に中身の原料が片寄らないようになっているんですよ」とのこと。

ちなみに、現在は「貼る」タイプの方が主流で、割合も7:3だとか。その理由は、
「やはり貼らないタイプよりも温められる範囲が広がりますので、背中やお腹、腰やひざなど、いろいろなところに貼って使える、というところが利点だと思います」
とのこと。

白元では昨年秋より、新製品として立体形状のカイロ「ホッカイロ 首・肩用、腰用、ひざ用」を販売。
また、先シーズンからは「ホッカイロ つま先用」というつま先に合わせた形状のものも販売し、身体のそれぞれの形状に合った形で作られているため、よりフィット感が得られるようになったそうだ。

四角いカイロを、うっかり間違えてもみ続けてる私、ほとんど原始人みたいです。ウホ。
(田幸和歌子)
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