ところ変わればレモネードも変わる!?
「スプライト」であり、「レモネード」であり
ニュージーランド人の女友達の家へ遊びに行ったときのこと。「はい、レモネード」と出してくれた飲み物は、わたしの知っている琥珀色のレモネードとは違っていた。透明の炭酸飲料で、飲んでみると、何かの味に似ている。しばらくして、「レモネードのおかわり、いる?」と、彼女が手に持って来たのは、見覚えのある緑色のペットボトル。それは、「スプライト」のペットボトルだった。「えっ!? これがレモネード?」とわたしが不思議そうにしていると、「そうよ。ほら、ここ」とペットボトルの一部を指さした。そこを見ると、「スプライト」のロゴとは別に、小さく、「レモネード」と書かれていた。日本で売られているスプライトのペットボトルには、どこにも「レモネード」などと書かれていない。

実は、ニュージーランドだけではなく、イギリスやオーストラリアでも、レモネードと言えば、スプライトなど透明の甘い炭酸飲料のことを指すようだ。日本人に馴染みのある黄色がかったレモネードは、アメリカやカナダで主流の、レモン味そのもののレモネード。レモン半個を絞り、その果汁にはちみつやシロップ、砂糖などで甘くして、冷水か熱湯で割ったもの。

そもそも、「レモネード」とは何なのか? ジーニアス英和辞典で調べてみた。アメリカ英語では「レモン水」(レモン汁に砂糖、水を加えた冷たい飲み物)。イギリス英語では「レモンソーダ」(ソーダ水をレモン汁で味付けしたもの)および「レモネード」(甘苦い味の透明な炭酸飲料)とされている。

ヨーロッパ在住のライター仲間に聞いたところ、ニュージーランドのスプライトのように、レモネードと言えばこの飲み物、というものがあるらしい。レモネードひとつにしても、国によって違うなんて、ここニュージーランドで初めて知った。では、日本はどうか? ラムネはレモネードが訛ってできた言葉だと言われている。日本のレモネードはラムネ……、なのかもしれない。
(畑中美紀)