中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)のグループ持ち株会社「華為投資控股」は4月30日、2024年1~3月期決算を発表した。売上高は前年同期比36.66%増の1784億5000万元(約3兆9000億円)、純利益は564%増の196億5000万元(約4300億円)と大幅な増益を達成した。

純利益率は11.0%だった。

24年1~3月期の業績は過去3年間で最高となり、ファーウェイが米政府による半導体技術の輸出規制などの影響を払拭しつつあることを示した。振り返ると、20年1~3月期は売上高1822億元(約4兆円)、純利益率7.3%と同社史上最高の業績を記録した。 しかし、その後は米国の制裁で打撃を受けて業績が右肩下がりとなり、23年1~3月期には売上高が1321億元(約2兆9000億円)、純利益率はわずか2.3%と10年ぶりの低水準に落ち込んだ。

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主な事業部門別の業績は明らかにされていないが、23年通年の決算によると、スマートフォンなど端末事業の回復が好業績の主な要因になったとみられる。

調査会社Canalysがこのほど発表したリポートによると、ファーウェイは「Mate 60」シリーズと「nova」シリーズの売れ行きが好調で、24年1~3月期の中国市場向け出荷台数で13四半期ぶりに首位の座を奪還した。

調査会社IDCのデータでも、中国市場向けスマホ出荷台数が前年同期比で2倍以上に増加し、市場シェア17%を占めて1位に急浮上したことが明らかになっている。

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*2024年5月1日のレート(1元=約22円)で計算しています。

(36Kr Japan編集部)