中国の電気自動車(EV)メーカー、小鵬汽車(Xpeng)はこのほど、欧州での現地生産に関する重要な計画を発表した。オーストリアの車開発・生産受託大手マグナ・シュタイヤーと提携し、既存の成熟した生産ラインを利用し、欧州でのEVの現地生産を推進する。
同社は21年にノルウェーを皮切りに欧州市場へ進出して以来、グローバル事業の拡張を続け、現在は46以上の国・地域に進出している。25年1~7月の海外販売台数は前年同期比3.2倍の1万8701台と、好調な業績を収めた。
同社は欧州のミドルレンジ・ハイエンド純電気自動車(BEV)市場で、販売台数が中国自動車ブランドの中で最も多いブランドとなった。25年1~6月は同社製自動車の欧州での登録台数が8000台を超え、うち主力モデルの「G6」が欧州販売台数の67%を占めた。
In Europe With Europe(ヨーロッパで、ヨーロッパとともに)
マグナ・シュタイヤーとの提携だけでなく、同社は欧州で研究開発から量産に至るバリューチェーン全体の布陣も整えており、グローバル戦略の重要な一歩を踏み出している。ドイツ・ミュンヘンにある研究開発センターは欧州における同社初の研究開発センターであり、正式に稼動を開始した。同センターは「In Europe With Europe(ヨーロッパで、ヨーロッパとともに)」を戦略の中核に据え、欧州のユーザーのニーズを掘り起こし、技術イノベーションと現地化加速に力を入れている。
同社は今後、ミュンヘン研究開発センターの技術力を生かし、マグナ・シュタイヤーの工場でBEVセダンやミッドサイズSUV、コンパクトSUV、スーパーハイブリッドモデルなどより多くの車種を生産し、欧州市場での製品ラインナップの充実化を図り、欧州の消費者の多様な需要を満たすとしている。【新華社北京】