<ペリカン女子選手権 3日目◇12日◇ペリカンGC(米フロリダ州)◇6341ヤード・パー70>
終盤の5ホールで3バーディを奪い、予選落ちの窮地からカムバックした古江彩佳。この日は4バーディ・1ボギーの「67」と伸ばしトータル2アンダーの36位タイで最終日に進む。

ハリケーン接近のため54ホールに短縮となった今大会。初日を1オーバーの78位タイと出遅れたが、この日もボギーが先行した。10番からスタートすると14番のパー5でまさかのボギー。「ミス、ミス、ミス」とフェアウェイからの2打目をダフって右バンカー。そこからトップし、4打目もダフってグリーン手前バンカー。なんとか寄せてボギーパットを決めるという事態だった。

これでトータル2オーバーと予選通過に2打足りない状況・「1オーバーですら怪しいと思っていたら2オーバーになって」とピンチに立たされた。それでも前日の後半からつかんだというショットの感触は悪くない。17番パー4でセカンドを50センチにつけバーディ。「あのバーディでなんとか(この日)イーブンに戻せたので、後半に向けていいホールだったと思います」。そして折り返したあとの終盤で古江らしい粘りが生まれた。
5番パー4で2メートル、7番パー5では2.5メートル、そして最終の難易度の高い9番パー3では逆光の中「自分を信じて打つ」と右に池とバンカーが待ち構えるグリーンの右奥に切られたピンの左2メートルにピタリ。
「狙い通りでした、完ぺきでした」と珍しく自信満々の表情で振り返った1打が圧巻バーディを生み出した。
フロリダ特有のバミューダ芝はクセが強く、ショット面での不安を抱えていたため、初日終了後は「いつもより多めにショット練習をしました」と特打敢行。その甲斐あって持ち直したが、古江が見据えるのはなにもこの試合、そして最終戦だけではない。「この芝に慣れようと。今後に向けて慣れていかないといけないので」と来期以降のことも頭に置いている。
次週の最終戦は予選落ちがないため、今季の米ツアーのラウンドは残り5ラウンド。
「思い通りのショットができて、もっとバーディが獲れるように、チャンスにつけられるように頑張りたい」。最終日の追い上げに期待せずにはいられない。(文・高桑均)