
■文理選択や将来の職業に関する項目
文理選択前の中学3年生の時点では、全体の約5割が理系を志望。しかし、男女で差があり、男子の理系志望は58.7%に対し女子は45.2%で、13.5ptの差が見られた。文理選択について(中学3年生の時点)文理選択前の回答者を除くと、中3時点で文系・どちらかといえば文系だった回答者で最終的に理系進学した女子は15.4%、男子は14.7%。一方、中3時点で理系・どちらかといえば理系だった回答者で最終的に文系進学した女子は15.7%、男子は15.0%と、概ね15%前後が理転あるいは文転する結果に。

また、地方では「医療・看護・保健」分野が人気で、特に女子において31.2%と、都市部女子(26.6%)よりも4.6pt高く支持されている。

■進路選択における周囲からの影響
周囲から受けるプラスの影響について、女子の場合は29.5%が母親、ついで22.4%が教員、その次に10.9%が父親となるのに対して、男子は18.7%が母親、ついで18.1%が父親、次に17.2%が教員となった。女子は母親と教員から影響を受けており、特に母親からの影響は男子と比較すると1.6倍。一方、男子は母親と父親から影響を受けるという結果となった。

一方、理系女子の場合は28.7%が母親、ついで20.5%が教員となり、父親から受ける影響は13.7%。理系女子は文系女子よりも父親からプラスの影響を受けた人が約2倍弱高く、また、理系女子は文系女子よりも教員からプラスの影響を受けた人は4.2pt低くなった。

女子は母親および父親からマイナスの影響を受け、男子は教員や友人、有名人、両親と多様な要因からマイナスの影響を受けたことがわかる。

■理系体験が与える影響
全体では約4割の人が理系体験があると回答しており、理系選択者の方が63.9%と、文系選択者の57.1%と比較すると、6.8pt高い結果に。


■文系・理系のバイアスの影響
男子は女子よりも「自分が理系に向いている」と強く感じる割合が高く、男子の50.1%が「理系に向いている」と考えるのに対し女子は31.2%となり、18.9ptの差に。女子は「理系に向いていない」と感じる割合が約5割も占めており、男性よりも理系に関する自信が低い傾向が見られた。




調査対象:全国の「Studyplus」ユーザー(高校生、大学1年生、大学2年生)
回答者:8,831名
調査時期:2024年4月19日~4月22日
調査方法:学習管理アプリ「Studyplus」上でアンケート回答を依頼し、オンラインで回答を回収。
調査内容:文理選択で選択した進路、文理選択に影響を与えた人物、経験したことがある理系体験、理系科目や成績に関する自己認識など
※データは小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合あり。
<参考>
スタディプラス『文理選択に影響を与える要因:高校生・大学生の進路実態調査』