
大学生協事業連合UNIVCOOPキャリアナビ事務局は、キャンパスサポートによる運営のもと、「UNIVCOOPキャリアナビ事務局 27卒学生生活&進路・就活状況調査(2025年7月実施)」を実施し、結果を公表した。
27卒学生生活&進路・就活状況調査(2025年7月実施)
1週間あたりの通学頻度は平均4.4日で、昨年よりわずかに増加。週4日以上登校している学生が約85%を占めており、就職活動対象学年になっても現時点では安定して登校している様子が見受けられる。
1週間あたりの通学頻度<授業形態>「すべて対面」が半数を超えるも全体の傾向は変化無し
授業形態は「すべて対面」の割合は昨年より増加しているが、「対面・オンライン両方あるが、対面の方が多い」と「すべて対面」の合計は昨年とほぼ変化なし。授業構成や学生の選択傾向がより「対面重視」になっていると同社は考察している。【図2】
授業形態
仕事に求めることとして、「やりがい」「やりたいこと」「安定性」はいずれも50%超で、特に「やりがい」は昨年比+9.4ptと大幅増。学生は「どんな仕事か」だけでなく、「どう働くか」を重視する傾向が強まっている。
一方で、「成長」「堅実」「チャレンジ」はいずれも減少しており、理想や挑戦よりも「自分らしさ」や「安心感」を求める傾向に。
また、「安定性」「金銭面の余裕」も微増しており、社会情勢の不安定さが価値観に影響している可能性がうかがえる。
仕事に求めること<働き方で重視すること>制度より環境重視
働き方で重視することは全体の傾向として大きな変化は見られないものの、「残業などの時間外労働がどれくらいあるか」は昨年より+14ptと大幅増。働きすぎへの懸念やプライベートとの両立を重視する傾向が強まっていると同社は考察。
一方で、勤務時間や勤務方法の柔軟性に関する項目は相対的に低く、制度面よりも職場の雰囲気や働きやすさといった「環境面」を重視する傾向がみられる。
働き方で重視すること<想定している勤続年数>安定志向が根強く、「定年まで」が最多
想定している勤続年数は「定年まで」と考える学生が最多の37%と、安定志向が根強い。一方、「5年以上10年未満」も20%を超えており、キャリアの柔軟性を重視する層も一定数存在。企業には長期定着のための多様な働き方やキャリア支援が求められている同社は推察している。
想定している勤続年数
民間就職を視野に入れている学生は約88%と例年通りの高水準に。
一方で、「これから始める予定」は昨年より1pt増加。就活の早期化が進む中でも、様子見や自分のペースで動こうとしている層が一定数いることがうかがえる。
進路・就活状況<就職の方向性>安定か自分らしさか。企業選びの価値観が多様化。
安定性を重視する傾向から、大手・有名企業やそのグループ会社を志望する学生が多い一方で、「企業規模や知名度にかかわらず、自分に合うと感じる企業に就職したい」と考える学生も約25%存在。
「やりがい」や「やりたいこと」が仕事に求める項目の上位にあることや「定年まで働きたい」と考える学生が多いことから、長く働くことを前提に、「納得感」や「自分らしさ」を重視する姿勢が、企業選びにも影響していると同社は考察している。
就職の方向性<インターンシップ、オープンカンパニーの希望開催形式>根強い対面人気
インターンシップ、オープンカンパニーについては、対面形式の人気は根強く、1day・2日以上ともに昨年より回答が増加。一方、オンライン形式は2日以上で微増したものの、1dayでは微減。
この傾向から、学生はインターンやオープンカンパニーを「企業を深く知る機会」と捉えており、実際の働き方や職場の雰囲気、社員との交流を通じて、自分に合うかどうかを見極めたいという意識が強まっていると同社は考察。
また、仕事に求めることとして「やりがい」「やりたいこと」「職場の雰囲気」などが重視されていることとも関連して、企業理解の「深さ」や「リアルさ」を重視する姿勢が、対面形式の人気につながっていると考えられる。
インターンシップ、オープンカンパニーの希望開催形式<インターンシップ等で参加したいプログラム>実務体験、理解系など実践型プログラムが人気
インターンシップ等で参加したいプログラムは、「実際の仕事に近いワーク体験」が約8割で最多となり、業界・企業研究や職種理解など、リアルな業務や環境に触れられるプログラムが上位に。
一方で、社員や社風など空気感を重視する傾向が見られるにもかかわらず、「社員との座談会・パネルディスカッション」は約30%にとどまっている。
これは、学生がインターンシップやオープンカンパニーを仕事内容や職場環境を「体感する場」として捉えているためであり、形式的な交流よりも践的な理解を重視していることがうかがえる。
インターンシップ等で参加したいプログラム<就活の見通し>「楽になる」層が減少。見通しの評価は厳しめ。
早期から就活に取り組む一方で、就活が「厳しくなる」と感じる学生は年々増加傾向に。
「納得感のある就活」を求める意識の高まりや周囲との比較による焦りなど、就活の「質」に対するハードルが上がっているのが要因ではないかと同社は考察している。
就活の見通し【調査概要】
調査期間:2025年7月2日~7月16日
調査方法:UNIVCOOPキャリアナビメルマガの登録者
調査対象:2027年卒業予定者
調査元:大学生協事業連合UNIVCOOPキャリアナビ事務局(運営:キャンパスサポート)
有効回答数:251件
<参考>
大学生協事業連合UNIVCOOPキャリアナビ事務局『UNIVCOOPキャリアナビ事務局 27卒学生生活&進路・就活状況調査(2025年7月実施)』
27卒学生生活&進路・就活状況調査(2025年7月実施)
1.学生生活について
<通学頻度>平均登校日数は4.4日、就活期でも安定1週間あたりの通学頻度は平均4.4日で、昨年よりわずかに増加。週4日以上登校している学生が約85%を占めており、就職活動対象学年になっても現時点では安定して登校している様子が見受けられる。

授業形態は「すべて対面」の割合は昨年より増加しているが、「対面・オンライン両方あるが、対面の方が多い」と「すべて対面」の合計は昨年とほぼ変化なし。授業構成や学生の選択傾向がより「対面重視」になっていると同社は考察している。【図2】

2.キャリア観について
<仕事に求めること>安定だけじゃない、「やりがい」が選択の軸に仕事に求めることとして、「やりがい」「やりたいこと」「安定性」はいずれも50%超で、特に「やりがい」は昨年比+9.4ptと大幅増。学生は「どんな仕事か」だけでなく、「どう働くか」を重視する傾向が強まっている。
一方で、「成長」「堅実」「チャレンジ」はいずれも減少しており、理想や挑戦よりも「自分らしさ」や「安心感」を求める傾向に。
また、「安定性」「金銭面の余裕」も微増しており、社会情勢の不安定さが価値観に影響している可能性がうかがえる。

働き方で重視することは全体の傾向として大きな変化は見られないものの、「残業などの時間外労働がどれくらいあるか」は昨年より+14ptと大幅増。働きすぎへの懸念やプライベートとの両立を重視する傾向が強まっていると同社は考察。
一方で、勤務時間や勤務方法の柔軟性に関する項目は相対的に低く、制度面よりも職場の雰囲気や働きやすさといった「環境面」を重視する傾向がみられる。

想定している勤続年数は「定年まで」と考える学生が最多の37%と、安定志向が根強い。一方、「5年以上10年未満」も20%を超えており、キャリアの柔軟性を重視する層も一定数存在。企業には長期定着のための多様な働き方やキャリア支援が求められている同社は推察している。

3.進路・就活状況について
<進路・就活状況>早期化の中でも「これから始める予定」が微増民間就職を視野に入れている学生は約88%と例年通りの高水準に。
「就職活動中」の回答は過去調査と比較して減少はしているが、「進学と民間就職で迷っている」の選択肢が今回の調査から追加された影響だと同社は考察。
一方で、「これから始める予定」は昨年より1pt増加。就活の早期化が進む中でも、様子見や自分のペースで動こうとしている層が一定数いることがうかがえる。

安定性を重視する傾向から、大手・有名企業やそのグループ会社を志望する学生が多い一方で、「企業規模や知名度にかかわらず、自分に合うと感じる企業に就職したい」と考える学生も約25%存在。
「やりがい」や「やりたいこと」が仕事に求める項目の上位にあることや「定年まで働きたい」と考える学生が多いことから、長く働くことを前提に、「納得感」や「自分らしさ」を重視する姿勢が、企業選びにも影響していると同社は考察している。

インターンシップ、オープンカンパニーについては、対面形式の人気は根強く、1day・2日以上ともに昨年より回答が増加。一方、オンライン形式は2日以上で微増したものの、1dayでは微減。
この傾向から、学生はインターンやオープンカンパニーを「企業を深く知る機会」と捉えており、実際の働き方や職場の雰囲気、社員との交流を通じて、自分に合うかどうかを見極めたいという意識が強まっていると同社は考察。
また、仕事に求めることとして「やりがい」「やりたいこと」「職場の雰囲気」などが重視されていることとも関連して、企業理解の「深さ」や「リアルさ」を重視する姿勢が、対面形式の人気につながっていると考えられる。

インターンシップ等で参加したいプログラムは、「実際の仕事に近いワーク体験」が約8割で最多となり、業界・企業研究や職種理解など、リアルな業務や環境に触れられるプログラムが上位に。
一方で、社員や社風など空気感を重視する傾向が見られるにもかかわらず、「社員との座談会・パネルディスカッション」は約30%にとどまっている。
これは、学生がインターンシップやオープンカンパニーを仕事内容や職場環境を「体感する場」として捉えているためであり、形式的な交流よりも践的な理解を重視していることがうかがえる。

早期から就活に取り組む一方で、就活が「厳しくなる」と感じる学生は年々増加傾向に。
「納得感のある就活」を求める意識の高まりや周囲との比較による焦りなど、就活の「質」に対するハードルが上がっているのが要因ではないかと同社は考察している。

調査期間:2025年7月2日~7月16日
調査方法:UNIVCOOPキャリアナビメルマガの登録者
調査対象:2027年卒業予定者
調査元:大学生協事業連合UNIVCOOPキャリアナビ事務局(運営:キャンパスサポート)
有効回答数:251件
<参考>
大学生協事業連合UNIVCOOPキャリアナビ事務局『UNIVCOOPキャリアナビ事務局 27卒学生生活&進路・就活状況調査(2025年7月実施)』
編集部おすすめ