花王、徳島県上勝町で「使用済み紙おむつ」を資源化 炭素化リサイクルシステムの実証実験を開始へ
花王は、2021年から研究開発を進めてきた使用済み紙おむつの炭素化リサイクルシステムに関する実証実験を、徳島県上勝町で開始すると発表した。

花王は、使用済み紙おむつを半炭化できる炭素化装置を開発。


同装置では花王独自の熱分解技術により、燃焼に至らない低温で水分を除去し、炭素を多く含む半炭化物に加工。殺菌・消臭が行われ衛生的に処理できるほか、発生場所で処理ができ、体積も小さくなるため回収負担が軽減できるとしている。

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炭素化装置生成された半炭化物は、利用する地域の意向に応じて土壌改良資材や燃料としての活用が想定されており、これまでの半炭化物に炭素を固定する方法に加えて、化石燃料の代替燃料として利用する2つの方法で、CO2排出量削減につながる可能性を確認しているという。

花王、徳島県上勝町で「使用済み紙おむつ」を資源化 炭素化リサイクルシステムの実証実験を開始へ
炭素化リサイクルシステム今回同社は、徳島県上勝町で同リサイクルシステムの社会実装を見据えた実証実験を開始。上勝町ゼロ・ウェイストセンター(WHY)内のごみステーションに炭素化装置を設置するという。

炭素化装置は1回あたりの最大処理量が約30kgから50kgに拡大されており、より多くの量を一度に処理できる仕様となっているほか、これまでよりも少ないエネルギーでの処理が可能となっている。

花王、徳島県上勝町で「使用済み紙おむつ」を資源化 炭素化リサイクルシステムの実証実験を開始へ
上勝町ゼロ・ウェイストセンター(WHY)全景・センター内のごみステーション同実証実験では、住民が持ち込んだ使用済み紙おむつを炭素化装置で処理するとし、高齢者を含む幅広い世代が無理なく日常的に利用できるかどうかを検証。

また、装置で加工される半炭化物は、化石燃料の代わりに燃料として活用していくとのことだ。
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