ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(9月10日放送)に作家で自由民主党参議院議員の青山繁晴が出演。内閣府が発表した景気ウォッチャー調査の結果について解説した。
首相官邸への申し入れを終え、記者団の質問に答える日本の尊厳と国益を護る会・青山繁晴代表幹事=2020年2月14日午後、首相官邸 写真提供:産経新聞社
いつまでも続くパンデミックはない
内閣府が9月8日に発表した8月の景気ウォッチャー調査によると、景気の実感を示す現状の判断指数は、前月と比べて2.8ポイント上昇の43.9となり、4ヵ月連続で改善となった。しかし、飲食関連の業種は前月より悪化するなど、新型コロナウイルスの影響が続いている。
飯田)小売関連などは上がっていますが、飲食関連は厳しい。やはりこれは、第2波と呼べるのかはわかりませんが、このところ再び上がって来た感染者数の影響ですか?
青山)私は感染症に23年間関わって来たのですが、第2波がすでにあって、そのピークは7月で過ぎたと考えています。
飯田)7月末で、と言われていますね。
青山)昨日(9日)、音楽業界の人と夜に話していたのですが、音楽業界もコンサートを開けずに打撃を受けているわけです。ただ、そのとき申し上げたのですが、いつまでも続くパンデミックはないのです。私は信念を持って「武漢熱」と呼んでいますが、武漢熱は下手をすると人工のウイルスかも知れないけれど、それでもパンデミックはいつまでも続きません。

病棟で治療を受けるスペインかぜに罹患したフォート・ ライリー(英語版)陸軍基地(カンザス州)の兵士(スペインかぜ-Wikipediaより)
過去のパンデミックでもアメリカ経済の落ち込みは7~8ヵ月しかなかった
青山)過去に人類は何度もパンデミックに直面して、その度に景気が落ち込んでいましたが、景気悪化が1年続いた例はないのです。アメリカ経済に限って言うと、1918年~1920年にあったスペイン風邪のときは、アメリカ経済の落ち込みは7ヵ月間だけでした。その後、1956年~1958年にアジア風邪、本当はインフルエンザですけれども、このときも8ヵ月でアメリカ経済が回復しています。やはりアメリカ経済が牽引して行くので、米中対決のことも合わせて考えると、そこまで続く景気の落ち込みではないと思います。だから、株価が2万3000円より下がらない。一旦は1万6000円になりましたが、ずっと2万円を確保しているでしょう。

【新型コロナウイルス関連】「東京アラート」が発動された翌日、新橋駅周辺で営業する居酒屋=2020年6月3日午後、東京都港区 写真提供:産経新聞社
いまを踏ん張れば、必ず展望が開く
青山)飲食業の方々のように、家でもご飯を食べられるという代替物の選択肢が他にあると遅れるのですが、やがて戻って来ると思うので、決してあきらめずに、いまのご努力も大変だと思うのですけれども、踏ん張っていただきたいと思います。踏ん張れば、先は必ず展望が開けるのです。

【新型コロナ・特別定額給付金申請開始区役所混雑】特別定額給付金のオンライン申請が始まり、マイナンバーカードの取得手続きなどで混雑する浪速区役所の証明発行窓口=2020年5月11日午後、大阪市浪速区 写真提供:産経新聞社
「護る会」の有志でまとめる議員立法~1年間限定で消費税を8%に戻す
飯田)これをどう支えて行くか。補償や無利子・無担保での融資など、いろいろ出て議論もされていますが、一方で消費税について。この総裁選に出ているお三方は、基本的に後ろ向きの印象です。
青山)そうですね。いま「日本の尊厳と国益を護る会」というものが党内にあって、私はその代表ですけれども、60人になりました。この「護る会」のなかでもいろいろな意見があって、いま「1年間限定で消費税を8%に戻す」というものを、議員立法でまとめています。

コンビニエンスストアに貼られた、キャッシュレス決済でのポイント還元を知らせるポスター=2019年10月1日未明、東京都品川区 写真提供:産経新聞社
「消費税は苦労して上げたものだから下げられない」~何をおっしゃっているのか
青山)残念ながら、いまの3候補の方々は、いずれも深い論議すらしません。特に首脳陣の方々が「苦労して上げて来たのだから」と言うのです。そんな苦労は、国民から見れば苦労のうちに入らないですよ。そんなことは当たり前ではないですか。国会議員は国民のために、死ぬ覚悟をしていなくてはいけないので、国民の方々がどれくらい苦労しているかを考えたら、「苦労して上げたものだから下げられない」なんて、何をおっしゃっているのですかと思います。
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