黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)にベーカリープロデューサーの岸本拓也が出演。屋号をつくるときに心がけていることについて語った。
岸本拓也
黒木)今週のゲストは食パンブームの仕掛け人、ベーカリープロデューサーの岸本拓也さんです。今回は、岸本さんがプロデュースしたおよそ250店舗のパン屋さんのなかから、食パンを持って来ていただきました。これが、1斤。そして、こちらは切っていただいた同じパン。柔らかい。
岸本)みずみずしさが特徴で、水分を多く含んでいるパンです。
黒木)本当に柔らかくて、焼きたくなくなりますよね。まずはそのまま?
岸本)まずはそのまま召し上がっていただきたいです。
黒木)甘い。耳がほっぺたみたい。耳って硬いから切ってしまうのですよね。
岸本)「耳がほっぺたみたい」って、すごくいい表現ですね。
黒木)これは切らなくて済みますね。で、これは何ですか?
岸本)蜂蜜をつけてちょっと塩をアクセントで。
黒木)「言葉がでないよハニー」と書いてありますね。これもプロデュースしたのですか?
岸本)鳥取でプロデュースしたパン屋さんで、「もう言葉がでません」というパン屋さんの「言葉がでないよハニー」という蜂蜜です。
黒木)蜂蜜と塩。このパンはどこのものですか?
岸本)こちらは相模原市の橋本にあります、「午後の食パン これ半端ないって!」というパン屋さんのものです。
黒木)ナイス、ナイス。こんな食べ方があるのですか。
岸本)ハマっちゃってですね、そのあと私は軽く炙ったりもします。トースターで軽く。そうするとまたさらに香りがしておいしいです。
黒木)このパンは「これ半端ないって!」というパンですか?
岸本)はい。
黒木)このネーミングはもうナイスなネーミングです、「午後の食パン これ半端ないって!」という屋号を付けられるわけですから。岸本さんの『「考えた人すごいわ」を考えたすごい人』という本を読んで、私もネーミングを1つ考えました。
岸本)え、何ですか?
黒木)私の実家は、福岡県の小さな田舎町にあります。そこでパン屋さんを出すとします。でも、私は東京で仕事をしているでしょう。なかなか行けないではないですか。ときどき行って、3週間くらいお店を開けるということになります。だから、「いつでも扉は閉まっています」という店名はどうでしょう?
岸本)シュールですね。いつでも扉は閉まっているけれども、美味しいものを食べたときに心の扉は開くのですよ。最高ですね。
黒木)岸本さんに対抗して。
岸本)逆説は大事なのです。
黒木)パンが美味しいのは当たり前ですものね。
岸本)美味しさに積み上げられた楽しさですかね。
黒木)楽しくなりますね。
岸本)楽しいがいちばんですね。楽しいところに人は集まりますから。
岸本拓也
岸本拓也(きしもと・たくや)/ベーカリープロデューサー
■昭和50年、横浜市生まれ。関西外国語大学外国語学部スペイン語学科卒。
■外資系ホテルを経て20代後半で独立。
■平成23から異業種のベーカリー開業を支援するコンサルティング業務を開始。平成25年、その業務を専門に請け負う会社「ジャパンベーカリーマーケティング」を設立。代表取締役社長に就任。これまでに約250店舗以上のパン屋さんを手掛ける。
■岸本さんがプロデュースするパン屋さんは味の豊かさはもちろん、店舗名・商品名がユニークで驚きの連続! 全国各地で行列ができるお店となっている。
「考えた人すごいわ」「これ半端ないって!」「パンダが笑ったら」「アゴが落ちた」「街がざわついた」「うん間違いないっ!」など。