【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第1044回】
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画・ドラマを発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。
※写真は、第45回日本アカデミー賞授賞式より (C)東京写真記者協会
3月11日に東京・グランドプリンスホテル新高輪国際館パミールで授賞式が行われた「第45回日本アカデミー賞」。
2022年は『ドライブ・マイ・カー』が、最優秀作品賞をはじめとする最多8部門で最優秀賞を獲得。主演の西島秀俊は、自身初の最優秀主演男優賞を受賞しました。
そこで今回は、最優秀主演男優賞に輝いた西島秀俊の俳優としての魅力を掘り下げて行きます。

※写真は『ドライブ・マイ・カー』より
トレンディ俳優から国際派俳優へ、年齢を重ねるごとに魅力が増して行く……
『ドライブ・マイ・カー』は、村上春樹の短編小説が原作。西島秀俊が演じるのは、舞台俳優であり演出家の主人公・家福悠介。
演劇祭に招聘された家福は、映画祭が彼のために手配した女性の専属ドライバーと出会う。本作はそれをきっかけに、急死した妻が残した“秘密”と向き合って行く姿を描いたヒューマンドラマです。
作品を手がけたのは、いま世界がもっとも熱い注目を寄せる濱口竜介監督。原作小説に惚れ込んだ濱口監督が自ら脚本も手がけ、第45回日本アカデミー賞では、最優秀監督賞と最優秀脚本賞を受賞しました(脚本は大江崇允氏との共同脚本)。