前日本銀行政策委員会審議委員で、PwCコンサルティング合同会社チーフエコノミストの片岡剛士が12月15日(木)、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』に出演。岸田総理の「防衛費増額の財源を賄うための増税」への発言や次期日銀総裁人事について語った。

防衛費増額のための増税は「国民の間に分断を生む可能性がある」...の画像はこちら >>

2022年12月14日、挨拶をする岸田総理~出典:首相官邸HPより(https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202212/14bousai.html)

片岡は、岸田総理が防衛費増額の財源を賄うため増税を考えていることについて「そもそも、岸田政権の選挙公約の中に『増税』はなかった」と発言し、国家予算の予備費や国債発行も使うべきと語った。また、総理が防衛費に関し「国民自らの責任」として重みを負うべきと発言したことについて、防衛の話が「増税」という財源の話として議論される恐れがあり、このままでは国民の間に分断を生む可能性があると危機感を募らせた。

さらに、防衛費財源として増税対象の税目である「法人税」についても、賃金上昇や設備投資強化を目指す中では企業側に間違ったアナウンスになるとし「今このタイミングですべきではない」と断言した。

一方片岡は、来年4月に任期満了を迎える日銀総裁の後任人事についても言及し、候補者にはすでに、総裁、副総裁の人事の打診を受けているのではと推測。その上で、マスコミなどに名前が出ることで市場の反応を見極める、いわゆる「観測気球」をあげている可能性があるとの見方を示した。

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