キャスターの辛坊治郎が2月2日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。関東を中心とした広域強盗事件に絡み、日本がフィリピンに強制送還を求めている日本人4人について、フィリピン側が日本の求めに応じる姿勢を示していることについて、「マルコス大統領訪日の手土産。

岸田文雄首相との首脳会談がなければ、引き渡されなかった」と解説した。

「ルフィ」ら日本人4人 フィリピンが強制送還の方針 「マルコ...の画像はこちら >>

小島智信容疑者、渡辺優樹容疑者(フィリピン入国管理局提供) 写真提供:共同通信社

辛坊)フィリピンは何でもありの国ですね。通常ならあり得ないことでしょう。背景には、マルコス大統領の訪日があります。訪日は2月8~12日の予定です。滞在中には、岸田文雄首相との首脳会談も予定されています。4人の強制送還は、いわばマルコス大統領訪日の手土産ですね。

日本が犯罪人引き渡し条約を正式に締結している国は、アメリカと韓国しかありません。フィリピンとは締結していませんから、外交交渉くらいしかないわけです。そこで「あ、うん」の呼吸のごとく、フィリピン側からすれば「ちょうどいいタイミングでマルコス大統領が訪日するから、日本に恩を売れるし、友好姿勢も示せる」と考え、4人の引き渡しを利用しようとしているのでしょう。

そうでなければ、犯人引き渡し条約の締結関係にない国に対し、そう簡単に犯罪者を引き渡すことはあり得ません。フィリピンで係争中の案件を抱えている犯罪者を国外に出さないのは当たり前のことですからね。

それでも、この短期間にフィリピン国内の手続きを踏んだうえで日本の求めに応じようとしています。しかも、法治国家としての対面も保とうとしています。そういう意味では、フィリピンは融通無碍(ゆうずうむげ)な国です。

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